インドで女医への性的暴行殺人に抗議、全国の病院が24時間スト 医師会は安全対策要求

AI要約

インドの女性研修医がレイプされて殺された事件に抗議し、全国の病院が診療ストを行った

事件はコルカタで発生し、病院内で起きた研修医の殺害が引き金となり、医師会は安全対策の強化を求めた

インドでは性犯罪が深刻な社会問題であり、最高刑が死刑に引き上げられるなど厳罰化の動きもある

インドで女医への性的暴行殺人に抗議、全国の病院が24時間スト 医師会は安全対策要求

インドで女性研修医がレイプされて殺された事件に抗議し、全国の病院が17~18日、24時間の診療ストを行った。インド医師会はモディ首相にあてた声明を発表し、「インドの医師は60%が女性」だと訴え、病院の安全対策を強化するよう求めた。

事件は今月9日、インド東部の西ベンガル州コルカタで起きた。被害者は31歳の研修医で、病院構内で遺体で発見された。深夜の勤務後、休息をとろうとしたところで襲われたとみられている。病院ボランティアだった男が容疑者として逮捕された。

事件直後から、医療関係者や女性たちが暴力への抗議デモを展開。ストは医師会の呼びかけで行われ、17日朝から24時間、緊急を要さない治療や外来患者の受付が停止された。医師会の声明は、病院には「空港並みの安全体制」が必要だとして、監視カメラの設置や警備員の派遣を求めている。英BBC放送によると、17日には白衣の医師らが「正義の実現を」と抱えた紙を持って行進した。

インドでは性犯罪が深刻な社会問題となっている。政府統計によると、2022年には全国で3万1000件のレイプ事件が報告された。12年には、23歳の女性がバス車内で集団レイプされて殺される事件が発生。これを機に抗議デモが全国で広がり、レイプの最高刑が死刑に引き上げられた。