報復攻撃に備えるイスラエル北部“地下病院”設置で救急対応の準備進む

AI要約

イランとレバノンの武装組織ヒズボラが報復攻撃を宣言し、イスラエル北部では大規模な攻撃への準備が進められている。

イランとヒズボラは、イスラエル軍に対する報復攻撃を予告しており、標的とされる都市ハイファでは地下病院が設置されている。

地下病院の設立は2006年の第二次レバノン戦争を経て始まり、適切な医療行為と安全確保を重視して準備が進められている。

報復攻撃に備えるイスラエル北部“地下病院”設置で救急対応の準備進む

イランとレバノンの武装組織ヒズボラが報復攻撃を宣言する中、イスラエル北部では、「地下病院」が設置されるなど、大規模な攻撃への準備が進められています。

イランとヒズボラは、イスラエル軍がイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏や、ヒズボラの幹部を殺害したとして、報復攻撃を宣言しています。

今週中にも攻撃が行われるのではないかとする分析が相次ぐ中、標的とされる懸念が高まっているイスラエル北部の都市ハイファでは、「地下病院」が設置されるなど、準備が進められています。

ハイファにある北部最大規模のランバム病院では、地下駐車場をシェルターに改造して、2000以上の病床を確保。地下には、空調システムやトイレのほか、手術室も完備していて、長期間にわたる攻撃が行われても、救急医療を提供できる準備を整えています。

こうした「地下病院」は、2006年のイスラエルとヒズボラとの間での第二次レバノン戦争の際の教訓から始まったといいます。

ランバム病院の病院長を務めるマイケル・ハルバサル医師は、「地下病院」の設立が始まった経緯をこう振り返ります。

「当時はまだアイアンドームもなく、病院のまわりに70発ほどのミサイルが着弾しました。患者も病院のスタッフも誰も守られていなかったんです。医療行為を続けられなくなることがないように、戦争が終わった後から、地下駐車場に病床が設置できるような形にしていきました」

その上で、ハルバサル医師は、どのような状況にも対応できるように準備を進めていることを強調しました。

「適切な医療行為のためには、スタッフに安全な形で働いてもらう必要があります。最も重要なことはどのような状況でも適切な医療行為ができるようにすることと、全ての人の安全を確保することです」