ガザ支援職員への空爆、「意図的ではなかった」 豪政府が報告書

AI要約

オーストラリア政府がガザでの支援団体職員死亡事件の報告書を公表

報告書によると、イスラエルの攻撃は誤認と重大なミスが原因

オーストラリア政府は関係者の責任追及を行う考え

ガザ支援職員への空爆、「意図的ではなかった」 豪政府が報告書

Lewis Jackson

[シドニー 2日 ロイター] - オーストラリア政府は2日、パレスチナ自治区ガザで今年4月、支援団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」の職員7人がイスラエルの空爆で死亡した問題を巡り報告書を公表し、原因は作戦上の重大なミスであり、意図的な攻撃ではなかったとの見方を示した。

死亡した7人にはパレスチナ人、オーストラリア人、英国人、ポーランド人が含まれていた。

オーストラリア政府の報告書によると、イスラエル国防軍(IDF)はWCKの車がイスラム組織ハマスの戦闘員に乗っ取られたと誤認し、空爆を決定。実際に車に乗っていたのは現地で契約した警備員だった。

調査のためイスラエルを訪問したオーストラリアのマーク・ビンスキン空軍大将は「入手可能な情報によると、WCKの支援職員に対するIDFの攻撃は、故意に、もしくは意図的にWCKに向けられたものではなかったというのが私の判断だ」とし「今回の事件では、IDFの統制が失敗し、意思決定の誤りや誤認を招いたとみられる」と述べた。

イスラエルによる調査については「時宜を得た適切なもので、一部の例外を除いて十分なものだった」と指摘した。IDFは攻撃が重大なミスだったと認めている。

オーストラリアのウォン外相は報告書に付随する声明で、適切であれば刑事訴追も含め、関係者の完全な責任追及を進めていくと表明した。