パリ五輪開会式「最後の晩餐」騒動で脅迫か、出演DJが被害届
フランスのDJ兼プロデューサーがパリ五輪開会式のパフォーマンスに参加後に嫌がらせや脅迫を受けていることが明らかになった。
被害者は開会式でレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」をパロディ化したシーンに参加し、それ以降脅迫を受けている。
カトリック教会と極右の政治家らが反発し、問題のシーンについて芸術監督が異教の祝宴を描いたものだと説明している。
[パリ 30日 ロイター] - パリ五輪開会式のパフォーマンスに参加したフランスのDJ兼プロデューサーが29日、式典後に嫌がらせや脅迫を受けているとして被害届を出したと明らかにした。
被害を訴えているのはバーバラ・ブッチさんで、26日の開会式ではレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」をパロディー化したとされるシーンに参加していた。
弁護士は、ブッチさんが式典以来、「殺害や拷問、暴行の脅迫を受けており、反ユダヤ主義、同性愛嫌悪、性差別、肥満嫌悪といった侮辱の標的にもなってきた」と述べた。加害者は明らかにしていない。
この騒動を巡っては、カトリック教会と極右の政治家ら強く反発し、五輪組織委員会が28日に謝罪していた。
式典の芸術監督を務めるトマ・ジョリー氏は問題のシーンについて、「最後の晩餐」にヒントを得たものではなく、オリンポスの神々にまつわる異教の祝宴を描いたものだと説明している。