金正恩氏「中国の顔色を伺うな」…プーチン氏に会った後、外交官に1号指示(2)

AI要約

中国と北朝鮮の関係が疎遠化していることが指摘されている。最近の公式行事で中国の大使が出席しないことや、朝中間の交易規模が急減していることが示されている。さらに、中国は北朝鮮の要求には応じつつも、北朝鮮の反米路線との違いが関係に影響を与えている可能性がある。

ただし、朝中間の戦略的利害関係が一致すれば関係はすぐに回復する可能性がある。両国は過去に制裁局面で疎遠になったが、朝米首脳会談の局面で再び接近している。中国は北朝鮮にとって重要な後見国であり、関係が再び密接になる可能性がある。

過去に制裁局面で疎遠になった中国と北朝鮮だが、朝米首脳会談の局面で再び接近している。中国は北朝鮮にとって重要な後見国であり、関係が再び密接になる可能性がある。

公式行事でも、朝中は互いに対する気まずさを隠さない雰囲気だ。米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース」は29日(現地時間)、北朝鮮が27日夜に停戦協定締結71周年をむかえて平壌体育館広場で行った韓国戦争(朝鮮戦争)象徴縦隊行進行事に、中国の王亜軍駐朝大使が出席せず注目されると報じた。NKニュースは各国外交使節が出席した行事で北朝鮮の血盟であり韓国戦争に参戦した中国の大使の姿が見られなかったことに対して「非常に異例」という分析を出した。

これに先立ち、11日に平壌で開かれた朝中友好条約締結63周年記念の宴会に北側の代表として朝中親善議員団委員長であるキム・スンチャン金日成総合大学総長が出席したことを巡っても、意図的に格を下げたのではないかという解釈があった。昨年は北朝鮮の国会副議長格であるカン・ユンソク最高人民会議常任委員会副委員長が出席したためだ。

朝中間の交易規模が急減したことも目を引く。中国海関総署によると、北朝鮮が今年上半期に中国から輸入したコメは571万3000ドル(約9億円)規模で、昨年同期5339万2000ドルの10分の1水準だとボイス・オブ・アメリカ(VOA)がこの日伝えた。

これに先立ち、2016年北朝鮮が核実験や長距離ロケット発射など高強度の戦略挑発を繰り返したことに対して中国が国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議採択に賛成して制裁履行に参加するなど圧迫基調を見せた時も同じような現象が起きた。当時も北朝鮮は自国内の華僑に対する通行証の発行を制限した。

韓国統一研究院のオ・ギョンソプ研究委員は「ウクライナ戦争で西側の制裁を受けるロシアとは違い、中国は北朝鮮が掲げる反米路線と戦略的利害関係が完全には一致しない様相」としながら「中国が北朝鮮制裁の無力化や軍事技術支援のような北朝鮮の要求を受け入れる前まで両国関係は当面疎遠になる可能性が高い」と話した。

ただし、朝中間戦略的利害関係が合致すれば両国関係はいつでも急激に回復することが可能だ。今でも中国は北朝鮮を手の上で転がしているだけであって、最大後見国として北朝鮮に対する影響力を手放すつもりはないという分析が支配的だ。

実際、2016~2017年制裁局面で間が疎遠になった両国は2018年に入って朝米首脳会談局面が展開すると再び密着した。金委員長は当時トランプ米大統領に会う前に、先に習主席と数回首脳会談を行い、習主席も2019年6月初めて北朝鮮を訪問するなど最高位級交流もすぐに回復した。