北京の「中軸線」世界文化遺産に登録決定 ユネスコ世界遺産委員会

AI要約

世界遺産委員会は北京の中軸線を世界文化遺産に登録決定

中軸線は北京の中心を南北に貫いて歴史的建造物が並ぶ8キロの地域

天安門事件の現場も含まれ、国際的な波紋が考えられる

インドで開かれているユネスコの世界遺産委員会は27日、北京の中心を南北に貫き歴史的な建造物がならぶ「中軸線」を、世界文化遺産に登録すると決定しました。

「中軸線」とは、北京の中心を南北におよそ8キロにわたって貫いて設定され、これに沿う形で故宮や天壇公園などの歴史的建造物や観光名所が点在しています。

選考理由として世界遺産委員会は「中国の王朝制度と都市計画の伝統の証しで、その配置やデザインは理想的な首都の姿を示している」としています。

ただ「中軸線」には、1984年学生らの民主化運動が武力で弾圧された“天安門事件”の現場・天安門広場も含まれています。

中国政府は、事件から35年が経過した現在も、天安門事件の対応を正当化し続けるほか、SNS上で関連ワードを検索できないようにするなどタブー視していて、こうした現場が世界遺産に含まれることに今後、国際社会から波紋を呼ぶ可能性がありそうです。