米国で熱狂的な人気を誇る日本の「軽トラ」に規制強化

AI要約

米国でカルト的な人気を誇る日本の軽トラックに州からの規制が広がっている。輸入手続きの複雑さを乗り越え、ファンは情報を共有し合っているが、一部の州では道路走行を制限する法律が施行されている。

輸出台数は増加し、SNSを通じても広く愛される軽トラ。軽トラの人気は高く、価格も上昇しているが、安全性や排出規制の理由から規制が強化されている。

規制が強化されれば、米国における軽トラの人気は急激に下がる可能性がある。将来的にはコレクターや限られた人々の乗り物になるかもしれない。

米国で熱狂的な人気を誇る日本の「軽トラ」に規制強化

米国でカルト的な人気を誇る日本の軽トラック。この軽トラに各州が規制をかける動きが広がっている。今後、米国での軽トラ人気は続くのか。

春の曇った日曜日の午後、マサチューセッツ州の静かな農場に約50人が集まった。彼らのほとんどがお互い「はじめまして」だったが、ある1つの情熱で結ばれていた。その情熱の矛先は、日本の軽トラックだった。

米国の通常の大きなトラックとは対照的に、コンパクトで燃費が良く価格も手頃であるため、過去10年間、軽トラは米国でカルト的な人気を博してきた。農家のマルカヒは、1991年製の三菱ミニキャブを6500ドル(約100万円)で購入。ブルーベリー畑の狭い間を移動しながら農具を運ぶことができ、燃費も良いとその人気の理由を語った。

軽自動車や軽トラは、日本国内市場だけでなく、海外でも人気が高い。日本政府の貿易統計によると、軽トラの輸出は過去10年間で4倍以上に増加し、2023年は約7万台が輸出された。特にトヨタ、ダイハツ、スズキ、ホンダの中古の軽トラックは人気だ。アウトドア用にも重宝され、その人気はSNSを通しても広がっている。

日本からの輸入手続きは複雑だが、米国の軽トラファンはそれをものともせず、掲示板上で情報を共有し合っている。また、軽トラ専門の輸入業者も存在し、価格も上昇しているようだ。

しかし、安全性や排出規制の理由から、米国の一部の州では軽トラックの道路走行を制限する法律が施行され始めている。フロリダ州やワイオミング州などでは、軽トラの高速道路の走行を制限したり、制限時速の上限を厳しくしたりしている。

排出規制の厳しいカリフォルニア州では、軽トラ走行には特殊なライセンスを付与する制度を開始。テネシー州でも規制を強化し、ノースダコタ州では免許更新のハードルを高く設定した。ジョージア州も軽トラの公道走行を禁止する法改正がなされた。

より多くの州で規制が強化されれば、米国における軽トラの人気は急激に下がるだろう。米国で軽トラに乗るのは、コレクター、または自分の土地で走行させる一部の人々に限られる日が来るかもしれない。