履歴書を白人の名前に変えたら面接に進んだ。黒人男性が「人種差別」だと企業を訴える、米ミシガン

AI要約

ミシガン州の黒人男性が、ホテルの採用過程で人種差別を主張し訴訟を起こしている。

ホテル側は主張を否定しており、過去の採用実績を引用して反論している。

訴訟は人種差別の問題に光を当て、全米で同様の問題がなくなるよう訴えている。

履歴書を白人の名前に変えたら面接に進んだ。黒人男性が「人種差別」だと企業を訴える、米ミシガン

米ミシガン州の黒人男性が、採用をめぐって「人種差別行為があった」として、デトロイトのホテルを相手取り訴訟を起こしている。

CNNによると、ドワイト・ジャクソンさんは2024年1月から4月にかけ、高級ホテル「シノラホテル」での複数の仕事にそれぞれ応募した。しかし、選考に通らなかった。

その後、白人らしい名前の「ジョン・ゼブロウスキー」と履歴書の名前を変えて再び応募したところ、ホテル側から面接の申し出があったという。

ジャクソンさんは面接で正体を明かし、「伝統的なアフリカ系アメリカ人の名前だったから、初めは面接に通らなかったのでは」と意見を伝えた。面接の結果は、不採用だった。

ジャクソンさんを担当するジョン・マルコ弁護士は、雇用における人種差別は珍しくないと話す。

「特にマイノリティ人種の響きを持つ名前から判断して、採用から外すケースを多く見てきました」

ところが、名前による差別があったかどうか証明するのは非常に困難で、証拠不十分のため、状況の改善に難航しているという。

シノラホテルが所属するサービス業団体「セージ・ホスピタリティ・グループ」は、ジャクソンさんの主張を「根拠がない」「重大な矛盾がある」と跳ね返した。

訴訟前、ジャクソンさんが応募した4つのポジションのうち、3つで黒人を採用済みだったと説明している。

シノラホテルを2023年に開業して以来、「新規雇用者の78%以上が有色人種を自認しており、そのうち66%が黒人またはアフリカ系アメリカ人だ」とダニエル・デル・オルモ代表は主張した。

マルコ弁護士は、ジャクソンさんが訴訟を起こした意図について、次のように述べた。

「シノラホテルだけ、もしくはデトロイトやミシガン州に限った話としてではなく、全米で起こっている同様の問題に光を当てたいのです。 同じことが他の誰にも起こらないように」