国連報告、栄養失調は7億人超 コロナ収束も高止まり

AI要約

国連食糧農業機関(FAO)などによる報告書によると、2023年に世界の最大7億5700万人が栄養失調状態だったと推定され、その数は21年以降横ばいの状態にある。

特にアフリカでは栄養失調状態の人口が右肩上がりに増加し、現在人口の2割がその状態にある。国連30年までの飢餓撲滅目標への達成が難しい状況となっている。

報告書は、紛争、気候変動、経済の悪化などが同時に起こることで飢餓が増加しており、農業・食料システムの変革に向けた資金援助の必要性を訴えている。

国連報告、栄養失調は7億人超 コロナ収束も高止まり

 【ローマ共同】国連食糧農業機関(FAO)などは24日、2023年に世界の最大7億5700万人が栄養失調状態だったと推定する報告書を公表した。21年以降ほぼ横ばいの状態。新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)が収束に向かった後も高止まりが続いている。特にアフリカでは右肩上がりに増加し、人口の2割が栄養失調状態にある。

 国連は30年までの飢餓撲滅を目標としているが、報告書は「達成の道筋から外れている」と指摘。紛争や気候変動、経済の悪化といった要因が同時発生することで「飢餓が増加している」とし、農業・食料システムの変革に向けた資金援助の必要性を訴えた。