バイデン氏、撤退表明後最初の首脳会談相手は「ぎくしゃくする」ネタニヤフ氏

AI要約

バイデン大統領は大統領職を最後まで遂行することを明言し、早期レームダック遮断に力を注いでいる。

バイデン大統領は任期最後まで国政運営に全力を注ぎ、デラウェア州の私邸での療養中から国民向け演説をする予定。

ネタニヤフ首相との首脳会談が控えており、民主党内でも演説への対応や抗議が起きている。

大統領候補を電撃辞退したバイデン米大統領が「大統領職完遂」意志を繰り返し明らかにし、早期レームダック遮断に力を注いでいる。

バイデン大統領は22日、X(旧ツイッター)に「われわれはアメリカ合衆国。われわれが一緒にやるならできないことはない」と投稿した。その上で「私は大統領職を遂行してこれを証明することに専念してきたし、今後もみなさんの大統領という光栄に浴する間はそのようにするだろう」と付け加えた。

ニューヨーク・タイムズやNBC放送など現地主要メディアで「バイデン氏が党内外の激しい撤退世論に押されて出馬を断念し事実上レームダックとなった」という評が出ている中で6カ月ほど残る任期の最後まで国政運営に全力を注ぐという意志を表わしたものとみられる。

新型コロナウイルス感染を受けデラウェア州の私邸で療養中のバイデン大統領は、早ければ23日に復帰して候補辞退を決めた背景と残る6カ月間の国政運営計画を明らかにする国民向け演説をするとみられる。

こうした中、ブリンケン国務長官は場合によっては乱れる恐れがある省庁内の公職規律を強調した。ブリンケン長官はこの日国務省会議を招集し、外交政策目標完遂に集中するよう注文したと同省のミラー報道官が明らかにした。

◇バイデン氏、ネタニヤフ首相と首脳会談

バイデン大統領は米国を訪問したイスラエルのネタニヤフ首相と23日に会談する予定だ。大統領選撤退宣言後に行われる初めての外国首脳との会談だ。ネタニヤフ首相はバイデン大統領が提示したガザ地区戦争休戦案に対し「ハマス完全せん滅という目標達成前に休戦はない」という立場を出し消極的な姿を見せるなどバイデン氏とはぎくしゃくする関係だった。

こうした気流を反映してか民主党の有力大統領候補のハリス副大統領は24日に予定されるネタニヤフ首相の米上下院合同演説を主宰しないことにした。通常外国首脳の議会演説は上院議長を兼ねる副大統領が主宰してきた。

ハリス副大統領はネタニヤフ首相の演説を主宰する代わりにあらかじめ計画されたインディアナポリスでの行事に参加する。こうした形でネタニヤフ首相に対する「警告」のメッセージを発信したものという解釈が出ている。ただ対外懸案を話し合うためネタニヤフ首相との事務レベルの会合は持つことにした。

副大統領に代わり実質的な上院議長を務める臨時議長のパティ・マレー上院議員(民主党)もネタニヤフ首相の演説を主宰しないことにした。代わりにベン・カーディン上院外交委員長が主宰することにした。相当数の民主党議員もネタニヤフ首相の演説に参加しない。ガザ地区での軍事作戦を強行したネタニヤフ政権に対する抗議であり、休戦を圧迫する次元の「ボイコット」と解釈される。