ベトナム最高指導者のチョン書記長死去 80歳 「反汚職」運動

AI要約

ベトナム最高指導者のグエン・フー・チョン共産党書記長が19日、ハノイの病院で死去した。80歳だった。国営メディアが報じた。

ベトナムは共産党による一党支配体制で、書記長と国家主席、首相、国会議長の4人は「四柱」と呼ばれる。チョン氏は2011年に書記長に就任し、21年の党大会で党規約の規定を超えて異例の3期目に突入していた。

最高指導者として「反汚職」の運動を進め、党支配をよりクリーンで強固なものにした。一方で、国家主席を含めた党幹部らが相次いで汚職に絡んで失職する事態にもつながり、チョン氏への権力集中を生んだという指摘もあった。

ベトナム最高指導者のチョン書記長死去 80歳 「反汚職」運動

 ベトナム最高指導者のグエン・フー・チョン共産党書記長が19日、ハノイの病院で死去した。80歳だった。国営メディアが報じた。ベトナム共産党は18日にチョン氏が治療に専念するため、党中枢の職務を党序列2位のトー・ラム国家主席が務めると発表していた。

 チョン氏は6月、ロシアのプーチン大統領がベトナムを訪問した際に首脳会談に応じていた。

 ベトナムは共産党による一党支配体制で、書記長と国家主席、首相、国会議長の4人は「四柱」と呼ばれる。チョン氏は2011年に書記長に就任し、21年の党大会で党規約の規定を超えて異例の3期目に突入していた。高齢のため26年の次期大会までに引退するとの観測もあったが、後継者選びは難航していた。

 最高指導者として「反汚職」の運動を進め、党支配をよりクリーンで強固なものにした。一方で、国家主席を含めた党幹部らが相次いで汚職に絡んで失職する事態にもつながり、チョン氏への権力集中を生んだという指摘もあった。【バンコク武内彩】