訪日外国人、6月・上半期ともに過去最高 円安や学校休暇が寄与＝政府観光局
日本を訪れた外国人は6月、今年上半期ともに過去最高を記録。円安や学校休暇などが訪日需要を押し上げた。
外国人観光客数は前年同月比51.2％増の313万5600人で、4カ月連続で300万人を超える。中国、台湾、米国などからの観光客が増加。
今年4─6月の訪日外国人の旅行消費額は前年同期比73.5％増の2兆1370億円となり、過去最高を記録した。
Kuniko Mutoh
［東京 １９日 ロイター］ - 日本政府観光局（ＪＮＴＯ）によると、日本を訪れた外国人（訪日外国人）は６月、今年上半期（１─６月）ともに過去最高となった。円安の恩恵が続いているほか、一部国・地域で学校休暇（スクールホリデー）などに合わせて訪日需要が高まったことなどが背景。
ＪＮＴＯが１９日に発表した６月の訪⽇外国人客数は３１３万５６００人（推計）で前年同月比５１．２％増加。コロナ禍前の２０１９年同月を８．９％上回った。４カ月連続で３００万人を超え、単月としては過去最高となった。
上半期は前年同期比６５．９％増の１７７７万７２００人。過去最⾼だった１９年同期（１６６３万３６１４人）を１１０万人余り（６．９％）上回った。
６月の訪日外国人客を国・地域別で見ると、首位が韓国で７０万３３００人 次いで中国の６６万０９００人、台湾（５７万４５００人）、米国（２９万６４００人）、香港（２５万０６００人）と続いた。
２位の中国は、前年比で２１６．９％増と伸びが突出。中国の水際対策の緩和、地方路線を含む航空便の増便が寄与した。台湾や香港などのアジア、豪州、北米では夏のスクールホリデーも訪日需要を押し上げた。
米国は前年同月比３０．７％増の２９万６４００人と単月で過去最高。アジアで台湾が単月で最高となり、韓国、香港、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドが６月としては過去最高を記録。豪州、カナダ、英国、ドイツ、フランスなど欧州でも多くの国が６月として過去最高となった。中東地域も６月として過去最高を記録。パレスチナ情勢悪化などの不安要因があるにもかかわらず、直行便数が１９年の水準を上回っていることや一部の国の祝日が寄与した。
また、観光庁によると、今年４─６月の訪日外国人の旅行消費額は前年同期比７３．５％増の２兆１３７０億円となった。コロナ禍前の２０１９年同期比でも６８．６％増だった。
