「海面上昇は生存の脅威」 海抜2mのツバル首相、温暖化対策訴える

AI要約

南太平洋の島国ツバルの首相は、気候変動による海面上昇が最大の脅威であると警告している。

ツバルは海面上昇の影響を最初に受ける可能性があり、国の平均海抜が非常に低いため生存が脅かされている。

首相は、二酸化炭素排出に対する行動を促し、島国の存続に向けて国際的な協力を求めている。

 「気候変動による海面上昇が、太平洋の島国にとって生き残るための最大の脅威だ」。南太平洋の島国ツバルのフェレティ・テオ首相は16日、東京都内での講演でこう語った。テオ氏は18日まで東京で開かれている国際会議「太平洋・島サミット」に出席するため来日しており、16日に岸田文雄首相と会談し、気候変動対策などで協力を求めた。

 ツバルは南太平洋ポリネシアに位置する九つの島と環礁からなる、人口1万1千人あまりの小さな島国。海面上昇により世界で最初に沈むとも言われ、平均海抜が1.5~2メートル、最も高い場所でも約4.5メートルしかない。

 テオ氏は笹川平和財団での基調講演で、「ツバルやマーシャル諸島などの島国は、1メートルの海面上昇でも(潮位によって)国が水浸しになってしまう」と強調。温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)はツバル国外で排出されているとし、「私たちに出来るのは、声を上げることだけだ」と訴えた。