韓国西部に「200年に1度」の大雨 1時間で年間降水量の1割以上

AI要約

韓国全国で記録的な大雨が降り続き、群山では1時間に過去最多の131.7ミリの雨が降った。

全国各地で大雨が観測され、雨雲帯は南海岸まで南下している。梅雨入り後も雨が続く見込みで被害に備えが必要。

1998年以来、1時間に140ミリ以上の雨が観測されておらず、気象庁は大雨を警戒している。

韓国西部に「200年に1度」の大雨 1時間で年間降水量の1割以上

【ソウル聯合ニュース】韓国では9日夜から、全国で記録的な大雨が降った。西部の全北特別自治道・群山では1時間当たりの降水量が観測史上最大を記録し、各地で2日足らずの間に200ミリを超える雨が降った。雨は10日夜まで続くと予想されており、被害への備えが求められる。

◇群山で1時間に131.7ミリの雨 過去最多

 群山では10日午前1時40分ごろからの1時間に131.7ミリの雨が降った。年間降水量(1246ミリ)の10%を超える雨が1時間に降った計算で、全国97の観測地点のうち1時間の雨量としては過去最多を記録。気象庁は、200年に1度あるかどうかの大雨だと説明した。

 群山の西にある於青島では、9日午後11時50分ごろからの1時間に146.0ミリの雨が観測された。

 自動気象観測装置(AWS)の値で公式記録ではないが、気象庁の観測資料から確認される限り、1時間当たりの降水量としては過去最多と推定される。

 AWSは有人観測所などに比べて観測環境が悪い場合があり、設置からの期間が短く蓄積された資料が少ないことから、気象記録の順位や全国平均値の算出には使用されない。

 1時間に140ミリ以上の雨が降ったのは1998年7月31日、南部の全羅南道・順天で145ミリを記録して以来となる。

 昨夜はソウルをはじめとする首都圏北部と江原道北部を除き、全国の大部分の地域で大雨が降った。

 1時間当たりの雨量が100ミリを超えた地域は全北特別自治道の益山(125.5ミリ)、忠清南道の舒川(111.5ミリ)と扶余(106.0ミリ)など5か所に上った。

◇10日夜まで降雨 

 10日午前8時までに、雨雲の帯は南海岸と済州島の間まで南下した。現在は全北特別自治道の内陸と慶尚道で1時間に20~40ミリの雨が降っている。

 大邱、慶尚北道中南部の内陸、慶尚北道南部の東海岸には昼まで1時間に30~50ミリ、慶尚南道では同時刻までに1時間当たり20~30ミリ、全羅北道北部の内陸では午前中に1時間当たり10~20ミリの雨が降る見通しだ。

 気象庁は、10日夜まで大部分の地域で雨が続くと予想した。

 梅雨入り後に降り続いた雨に加え、今後もさらに雨が降るとみられるため、被害のないよう備えが必要だ。