【イギリス政権交代】 野党・保守党が暫定的な「影の内閣」発表 キャメロン卿は影の外相を辞退

AI要約

保守党のリシ・スーナク党首が、イギリス総選挙後の影の内閣を発表した。

デイヴィッド・キャメロン卿は影の外相を辞退し、人事が変更される中、保守党は121議席しか獲得できなかった。

リーダーシップ選挙への適任者選びも進行中であり、党再建に向けたさまざまな動きが見られる。

【イギリス政権交代】 野党・保守党が暫定的な「影の内閣」発表 キャメロン卿は影の外相を辞退

4日のイギリス総選挙で最大野党となった保守党のリシ・スーナク党首は8日、暫定的な「影の内閣」を発表した。

首相経験者で、昨年11月に外相として驚きの政界復帰を果たしたデイヴィッド・キャメロン卿は、影の外相を辞退すると表明。外務次官を務めていたアンドリュー・ミッチェル氏が影の外相となった。

また、グラント・シャップス国防相とアレックス・チョーク司法相が議席を失ったため、ジェームズ・カートリッジ議員が影の国防相に、エド・アーガー議員が影の司法相に任命された。

一方、ジェレミー・ハント氏は影の財務相に、ジェイムズ・クレヴァリー氏は影の内相になるなど、その他の主要閣僚だった人物は影の内閣でも同じ役職にとどまることになった。

保守党は今回の総選挙で251議席を失い、現在は同党史上最少の121議席しか保持していない。また、この総選挙では、前政権の閣僚12人が議席を失った。

スーナク党首はこうした結果を受け、次期党首が決まり次第、退任するとしている。

上院議員であるキャメロン卿は、今回の総選挙で議席を争うことはなかった。

キャメロン卿はソーシャルメディアで、「外相を務めたことは大きな名誉だったが、野党となった保守党が、下院から新たな外相を監視する必要があるのは明らかだ」と説明。

そのうえで、「熱心な保守党員として、私は党を支持し続け、非常に残念な選挙結果から党を立て直すためにできる限りの支援をしていくつもりだ」と付け加えた。

その他の主な影の内閣人事は以下の通り。

・影の住宅・コミュニティー・レベリングアップ相に、元ビジネス相のケミ・ベイドノック議員が就任した。スーナク政権での前任者マイケル・ゴーヴ氏は政界を退いた

・影のビジネス相に、ケヴィン・ホーリンレイク郵便担当相が就任した

・下院院内総務は、ペニー・モーダント氏が議席を失ったため、後任としてクリス・フィリップ議員が就任した

このほか、リチャード・ホールデン党幹事長が、「一連の非常に厳しい結果」を受けて辞任。財務省・経済担当政務次官を務めていたリチャード・フラー氏が暫定的に後を継いだ。

フラー氏は、「保守党は厳しい選挙戦を経験したが、この結果をしっかりと受け止め、再編成することが重要だ」、「また、全国における保守党の強みを率直かつ深く見つめ直し、改善すべき点を明らかにすべきだ」と述べた。

保守党党首選の日程は決まっておらず、出馬を表明した議員もまだいない。

出馬が予想されている人物には、ロバート・ジェンリック元移民相、スエラ・ブラヴァマン元内相、ヴィクトリア・アトキンス影の保健相、ベイドノック影の住宅・コミュニティー・レベリングアップ相などがいる。

(英語記事 Sunak names new top team as Lord Cameron resigns)