バイデン夫人、ヴォーグの表紙に登場 「私たちは戦い続ける」

AI要約

ジル・バイデン博士がヴォーグ誌8月号の表紙を飾り、バイデン大統領の不安定な討論会パフォーマンス後も家族が再選支持を表明。

バイデン博士は、ヴォーグの表紙を飾る2度目の機会で、女性教育や健康問題に注力する姿勢をアピール。多岐にわたる活動や服装選びを通じて実用的かつ主張を示すスタイルを貫いている。

ジル夫人はバイデン氏の主要な顧問であり、親友でもあり、政治的な決定に影響を与えている。そして、国を分断する対立に対して警鐘を鳴らし、「米国人は根本的にお互いを気にかけ、善良である」と語っている。

バイデン夫人、ヴォーグの表紙に登場 「私たちは戦い続ける」

(CNN) 米大統領夫人であるジル・バイデン博士がヴォーグ誌8月号の表紙を飾った。この数日前にはジョー・バイデン大統領がみせた第1回討論会での不安定なパフォーマンスが民主党を動揺させたばかりだ。米国では選挙シーズンが本格的に始まろうとしている。

バイデン博士がヴォーグの表紙を飾るのは2度目。クリーム色のシルクで仕立てられたラルフローレンのタキシードドレスで登場している。ベテランファッション写真家ノーマン・ジーン・ロイ氏が撮影した。マヤ・シンガー記者による人物紹介は、討論会前に書かれたものだ。シンガー氏は4月にミネソタ州で行われた2回の選挙活動をこなすバイデン博士に同伴。1回はミネアポリスでバイデン大統領とハリス副大統領を支持する女性連合に、もう1回は両氏を支持する教育者に向けて講演した。

ヴォーグによると、バイデン博士は最初のイベントでのスピーチで「私たちは半世紀で初めて自分たちよりも権利の少ない国を娘たちに与えた世代だ。禁書。投票法の制限。私たちの最も基本的な自由を奪う判決。しかし、境遇は運命ではない。私たちの身体が危険にさらされているとき、娘たちの将来がかかっているとき、私たちの国と自由が危ういとき、私たちは揺るがず、断固としている」と語った。

6月27日にCNNが主催したバイデン氏とトランプ前大統領による第1回大統領討論会の後、バイデン氏の顧問はCNNに対し、同氏の家族は再選に向け変わらず支持し続けていると語った。

ヴォーグも討論会後、バイデン氏に民主党候補から退くよう求める声が上がる中、ジル夫人に連絡を取った。夫人は同誌に「この90分間で彼の大統領としての4年間を定義するつもりはない。私たちは戦い続ける」と話した。

ジル夫人はこの4年間、現場に出る形でファーストレディーとしての役割を果たしてきた。ホワイトハウスは今年初め、子宮内膜症から心臓病まで研究があまり進んでいないさまざまな女性の健康問題についての研究に資金を提供するというジル夫人の重要な新しい取り組みを発表した。ノーザンバージニア・コミュニティー・カレッジの英語教授としてジル夫人は、特に新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)により学校制度が圧迫され、教育格差が生じていることを受け、学生のための校内支援に対する資金の増額を主張してきた。また夫人はヴォーグに語ったように、軍人の配偶者は転居が多いことからキャリアに関するフラストレーションを感じているのを目にしてきたため、一部の政府職でのリモートワークによる柔軟な働き方を支持してきた。

夫人はバイデン氏について「本当にさまざまな分野で私が見ているもの、聞いているものを彼に伝え、彼はそれを理解してくれる」と語った。「そして、ここで魔法は起きる」

夫人の本気で物事に取り組む姿勢は、ワードローブによく反映されている。パワースーツやクラシックなトレンチコートからシンプルなメッセージが込められた服まで、洗練されていながらも実用的なスタイルを好む。主要7カ国(G7)首脳会議で着用した、「LOVE」の装飾が施されたジャケットは、メラニア・トランプ前大統領夫人の「私は全く気にしない、あなたは?」というメッセージが書かれた悪名高いファッションとは対照的だった。夫人は米国のデザイナーを重視し、セルジオ・ハドソン、マイケル・コース、ラルフローレンの服を着ることが多い。大統領選討論会で着用していた紫がかったブルーのスーツに続き、翌朝のノースカロライナ州での集会ではクリスチャン・シリアーノの白い文字が入った黒のドレスを着て有権者を鼓舞した。夫人が選んだこの服は主張をはっきりと伝えていた。「投票を」というメッセージは全体を通して繰り返された。

今後の政治的な道筋がどう展開しようとも、ジル夫人が大統領の決断の鍵となることは間違いない。政治ジャーナリストで作家のケイティ・ロジャーズ氏はヴォーグの特集記事で、バイデン博士は大統領の主要顧問の一人としてみなされないことが多いが、「バイデン氏の本気を確かめる相手であり、最も親しい親友」だと指摘した。

ジル夫人はインタビューで希望に満ちた発言をしたが、国を分断する対立に警鐘を鳴らした。「私たちはこれ以上の混乱を必要としていない」「米国人は根本的にお互いを気にかける。この怒りや敵意、分断は私たちの本質ではない。私たちは善良だ」