イラン大統領選、改革派と保守強硬派の決選投票へ 投票率が勝敗握る
AI要約
イラン大統領選は29日、開票が行われ、改革派と保守強硬派の候補が過半数には届かず、7月5日に決選投票が行われる見通し。
ペゼシュキアン氏は知名度が低いが、支持を伸ばし、投票率は史上最低の約40％にとどまる。決選投票で投票率が勝敗の鍵となる。
大統領選は2005年以来の決選投票。指導部の強硬路線に対する批判票が影響しており、投票結果に注目が集まる。
イラン大統領選は29日、開票が行われた。イラン内務省の発表によると、改革派のペゼシュキアン元保健相（69）と保守強硬派のジャリリ元最高安全保障委員会事務局長（58）が激しく競り合ったが、いずれも当選に必要な過半数には届かなかった。聖職者らでつくる「護憲評議会」の承認を経て、7月5日に上位2候補による決選投票が行われる見通し。大統領選の決選投票は2005年以来。
ペゼシュキアン氏は知名度が低く、当初は保守強硬派の有力候補であるジャリリ氏とガリバフ国会議長（62）の事実上の一騎打ちになるとみられていた。だが、両氏の間で支持層の票が割れたうえ、指導部の強硬路線に対する批判票がペゼシュキアン氏に流れ、得票を伸ばした格好だ。ただ、体制に不満を持つ国民の多くは棄権したとみられ、投票率は史上最低の約40％にとどまった。決選投票では投票率が勝敗のカギを握ることになりそうだ。【カイロ金子淳】
