車を没収して売却、収入に応じた反則金…交通事故を減らすためのヨーロッパの取り組み(海外)

AI要約

オーストリアは超スピード違反者を取り締まる厳しい法律を制定し、交通事故死を減らす取り組みを行っている。

オーストリア政府は没収された車両を売却することができる新法を施行し、交通安全を重視している。

ヨーロッパ各国が厳格な交通規則を実施しており、スピード違反者に対しては制裁を科している。

車を没収して売却、収入に応じた反則金…交通事故を減らすためのヨーロッパの取り組み(海外)

近年、世界各地で交通事故死が急増している。

オーストリアはこのほど「超スピード違反者」を抑止する法律を可決し、それに対処しようとしている。

ヨーロッパ諸国の交通規則は厳格なことが多く、その結果、道路はより安全になっている。

オーストリア政府は道路の安全性を高めるために「超スピード違反者」を厳しく取り締まっている。

新たな法律により、政府は制限速度を時速60km以上超過して走行した者の車両を没収し、売却までできるとしている。

オーストリアでは最近、交通事故死が増加している。しかし、他の富裕国よりも交通事故による死者がはるかに多いアメリカよりは、オーストリアの方がずっと安全だ。アメリカでは最近、交通事故死が急増しており、2021年の交通事故死者数は16年ぶりの高水準に達し、2023年の死者数は2019年よりも13.6%増加した。

オーストリアの運輸長官ヴェラ・ホフバウアー(Vera Hofbauer)は、新法が施行されてからまだその影響を測定できるほど時間は経っていないが、効果はすでに感じられているとブルームバーグ・ニュースに語っている。法律が施行されてからわずか数時間後、政府は超スピード違反者の車を没収したという。

オーストリアでは2022年、人口10万人あたり4.1人が交通事故で死亡した。ホフバウアーは「車を武器のように使う」ドライバーを止めるために「抜本的な対策」を取らなければならないと主張した。

危険運転を取り締まっているのはオーストリア当局だけではない。ヨーロッパの多くの国が、世界でも厳しい交通安全規制を実施している。例えば、スピード違反による罰金はドライバーの収入に基づいて計算され、運転手が裕福であるほど高額になる。

スイスでは、裕福なスピード違反者を厳しく取り締まる法案が2007年に有権者の支持を得て可決されて以来、スピード違反の罰金は収入と資産の両方に基づいて計算されている。あるドライバーは2010年、時速120kmのゾーンでメルセデスのスポーツカーを時速290kmで運転し、100万ドル(約1億5900万円)以上の罰金を科された。

フィンランドでは2023年、ある大富豪が時速50kmのゾーンで、それを約30km上回る速度で走行したとして、12万1000ユーロ(約2000万円)の罰金を科された。