「ウィキリークス」アサンジ被告、自由の身に 司法取引で罪認め豪へ帰国の途に

AI要約

内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ被告が米スパイ活動法違反の罪を認め、既にアメリカで服役した後に釈放されオーストラリアに帰国することになった。

アサンジ被告はジャーナリストとして言論の自由を信じていたが、司法取引で罪を認めることとなり、ロンドンの刑務所での勾留期間のみ考慮されることになった。

裁判所はアサンジ被告を即時釈放し、弁護団は言論の自由の勝利として喜びを述べた。アサンジ氏は微笑みながら法廷を後にし、報道陣の質問には答えずに去った。

「ウィキリークス」アサンジ被告、自由の身に 司法取引で罪認め豪へ帰国の途に

内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ被告(52)が26日、米自治領・サイパン島の裁判所に出廷し、米スパイ活動法違反の罪を認めた。被告は米当局との司法取引で、罪を認める代わりにイギリスでの服役期間を考慮して既にアメリカの刑務所で服役したとすることで合意していた。形式的に有罪判決を受けた後に釈放され、オーストラリアへ帰国することとなった。

アサンジ被告は、アメリカの国防情報の入手および開示について共謀した罪で起訴され、5年前からロンドン南西部のベルマーシュ刑務所に勾留されていた。被告は24日、米司法省との司法取引でスパイ活動法違反の罪を認め、イギリスの刑務所から釈放されていた。

被告はこの日の法廷で、2010年にリークされた機密文書を開示した当時、ジャーナリストとして働いており、言論の自由を保障する米憲法修正第1条によって保護されると信じていたと述べた。

検察側は、被告がロンドンのベルマーシュ刑務所で服役していた期間のみ勘案されるべきだとしていた。

ラモーナ・マングローナ判事はこれをアメリカの刑務所での服役期間とみなすことに同意し、この裁判をこの日で終わらせるべきだと述べた。

■「この法廷を出て、自由の身になれる」

マングローナ判事はアサンジ被告を直ちに釈放すべきだと判断した。

そして、被告が独房で過ごした62カ月間を服役期間として受け入れることは「公平」かつ「合理的」だとした。

被告には「あなたはこの法廷を出て、自由の身になれる」と告げた。

弁護側も検察側もほとんど感情をあらわにすることなく、判決に耳を傾けていた。

アサンジ被告の弁護団は言論の自由の勝利だと、法廷の外で述べた。

被告の弁護人ジェン・ロビンソン氏は、「14年にわたる法廷闘争の末、ついにジュリアン・アサンジは自由の身となり故郷に帰ることができる」と記者団に語った。

「これで、21世紀における憲法修正第1条に対する最大の脅威としてみなされてきた訴訟に終止符が打たれた」

「非常に安堵(あんど)している」

アサンジ氏は無言で、微笑みながら、ゆっくりと法廷を後にした。

記者団からは「自由の身になった気分は?」などと質問が飛んだが、アサンジ氏は何も答えず、白い車に乗り込んで小さく手を振った。

(英語記事 Julian Assange walks free after reaching plea deal in US court over leaking military secrets)