米メリーランド州、17万件超の大麻有罪を恩赦 全米で進む規制緩和

AI要約

米東部メリーランド州のムーア知事は、大麻所持などによる17万5千件の有罪判決を恩赦する行政命令に署名した。

恩赦の背景には、大麻合法化への動きと黒人への救済がある。

メリーランド州は合法化決定後も前科の問題が残ることで、機会を失う人々への配慮が必要となっていた。

米メリーランド州、17万件超の大麻有罪を恩赦 全米で進む規制緩和

 米東部メリーランド州のムーア知事(民主)は17日、大麻所持などによる17万5千件の有罪判決を恩赦するための行政命令に署名した。米国では大麻合法化への動きが各州で進んでおり、とりわけ前科によって不利益を被ることが多い黒人への救済が今回の恩赦の背景にある。

 メリーランド州で初の黒人知事であるムーア知事によると、今回の恩赦は州レベルとしては「米国史上、最も広範囲なものだ」としている。大麻所持などによる軽犯罪の前科が対象で、収監中の人を釈放することはないという。

 メリーランド州は2022年の住民投票で、娯楽用の大麻使用の合法化を決めた。だが、合法化前に有罪判決を受けた人は、前科の記録が残っていることによって、雇用や住宅の契約、教育などの機会を得られないことが問題となっていた。