中国、豪に新たなパンダのつがい提供 関係改善の印か

AI要約

中国の李強首相が豪アデレードで新たなパンダのつがいを贈与することを明らかにした。

オーストラリアと中国の関係改善の一環として、この取り組みは注目されている。

中国政府の友好の証しとして、パンダ外交が展開されており、多くの国にパンダが貸与されている。

中国、豪に新たなパンダのつがい提供 関係改善の印か

(CNN) 中国の李強(リーチアン)首相は16日、訪問先の豪アデレードで、現地の動物園に新たなパンダのつがいを貸与すると明らかにした。両国関係の改善を示す新たな事例となる。

李氏は4日間の日程でオーストラリアを訪問している。李氏のオーストラリア訪問はアデレード動物園でのパンダに関する発表から始まった。中国国営メディアによれば、現在アデレード動物園にいるパンダのつがいは中国に帰国し、新たなつがいが贈られるという。

李氏のオーストラリア訪問は中国首相としては7年ぶり。中国政府は先に、オーストラリア産ワインに対する高額な関税の撤廃を発表するなどしていた。中国は2020年に当時のモリソン豪首相が新型コロナウイルスの起源をめぐり中国での国際的な調査を呼び掛けたことで、オーストラリア産の材木や石炭の輸入を禁止する措置に乗り出していた。

22年にオーストラリアで労働党政権が誕生して以降、両国の関係は改善しつつある。

オーストラリア政府によれば、中国はオーストラリアにとって最大の貿易相手国であり、海外貿易の約3分の1を占める。一方、中国政府は低迷する景気を回復させようとしており、オーストラリアからの一次産品が重要となっている。

中国政府は友好の証しとして20カ国以上にパンダを貸与しており、こうした取り組みはしばしば「パンダ外交」と呼ばれる。