プーチン氏、「停戦にはウクライナの領土放棄、NATO加盟断念が必要」と主張

AI要約

プーチン大統領はウクライナとの将来的な停戦について、ウクライナがクリミア半島と東・南部4州の領有権を放棄し、NATO加盟を断念する必要があると主張している。

この条件はウクライナの立場とは完全に対立しており、今後も相互に譲歩を迫る戦いが続く見通し。

プーチン大統領は、世界平和サミットにおいてロシアの参加が不可欠であり、ロシアの核戦力を誇示して欧米諸国に対して威嚇している。

プーチン氏、「停戦にはウクライナの領土放棄、NATO加盟断念が必要」と主張

ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は14日、ウクライナとの将来的な停戦について、ロシアの実効支配下にあるウクライナ南部クリミア半島と、ロシアが2022年9月に一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州の領有権をウクライナが放棄することが条件になると主張した。また、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念することも必要だと指摘した。

首都モスクワで同日開かれた露外務省幹部らとの会合で発言した。プーチン氏が掲げた条件は、停戦にはウクライナ領からの露軍の撤退が不可欠だとするウクライナのゼレンスキー大統領の立場と完全に反しており、両国は今後も相手に譲歩を迫るための戦闘を継続するとみられる。

プーチン氏はまた、ウクライナ提唱の和平案を協議するため今月15~16日にスイスで開かれる「世界平和サミット」について「ロシアの参加なしにウクライナ情勢の正常化は不可能だ」と主張。ウクライナを支援する欧米諸国を「世界最大の核保有国であるロシアに戦略的敗北を与えようとする挑戦は欧米政治家の冒険主義を示している」と核戦力を誇示して威圧した。