英首相に批判噴出 ノルマンディー式典より優先させたのは「選挙」

AI要約

第二次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦から80周年となる6日の記念式典を途中退席したスナク英首相が謝罪。7月4日に迫った総選挙の対応を優先させたことが批判を浴びる。

保守党の支持率低下による選挙対策を優先した首相の行動に対し、退役軍人や野党から批判の声が上がる。

ノルマンディー上陸作戦は1944年に実施され、欧米で重要な記念日となっている。

英首相に批判噴出 ノルマンディー式典より優先させたのは「選挙」

 第二次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦から80周年となる6日の記念式典を途中退席したとして、スナク英首相は「間違っていた」と謝罪した。7月4日に迫った総選挙への対応を優先させたのが理由だが、退役軍人らからは「国のために命を落とした兵士の追悼より、選挙を優先させた」との批判が噴出している。

 与党・保守党は支持率が低迷しており、英BBC放送は「選挙戦最大のしくじり」と報じた。作戦に参加した98歳の英退役軍人が「スナク氏は英国をおとしめた」と述べたほか、野党や保守党内からも批判の声が上がり、スナク氏は7日、X(ツイッター)に「私が間違っていた。謝罪したい」と投稿した。

 作戦は1944年6月6日に実施。米英などの連合国軍がナチス・ドイツの圧政からフランスを解放するため、仏北西部ノルマンディーの海岸に上陸した。決行日は「Dデー」と呼ばれ、欧米では重要な記念日となっている。【ロンドン篠田航一】