凶悪犯罪の受刑者脱走…仲間と連絡? フランスで…様々な刑務所の問題が明るみに
フランスで受刑者が護送中に仲間の手引きで脱走する事件が発生し、公共放送によると携帯電話で連絡を取り合っていた可能性が浮上。刑務所の問題が明るみになる中、犯人逃走の影響が広がっている
脱走の際、刑務官2人が射殺され、3人が重傷を負う。犯人は脱走のために銃を使用し、刑務官に発砲した
フランス国内の刑務所では去年5万台以上の携帯電話が押収されていたことが判明。ドローンなどで携帯電話が持ち込まれており、刑務所内のセキュリティの脆弱性が明らかになっている
フランスで先月14日、凶悪犯罪で服役中の受刑者が、護送中に仲間の手引きで脱走する事件があった。この大脱走劇がきっかけで、フランスの刑務所の様々な問題が明るみになっている。
フランス アタル首相
「我々はどんな手段も惜しまない。犯人を必ず見つけ出す。言っておくが、犯人は代償を払うことになるのだ」
移送中に護送車から脱走したのは、誘拐や麻薬取引などの罪で服役中だったモハメド・アムラ受刑者(30)。「蝿(ハエ)」の異名で知られ、今もなお逃走中だ。
事件は、フランス北西部ウールにある高速道路の料金所で起きた。
アムラ受刑者を乗せた護送車に、待ち伏せしていた黒色の車が正面から衝突。黒ずくめの集団が銃を突きつけて、後部座席からアムラ受刑者を連れ出すと、乗ってきた車に爆発物を投げ込んだのだ。
ちょうどその時、真横を通ったバスの車内では、次のようなやりとりがあった。
乗客(1)
「何が起きているの?」
乗客(2)
「撃っているわ!」
乗客(1)
「警察?」
乗客(2)
「警察じゃないわ」
乗客(1)
「ひどい」
刑務官2人が散弾銃で射殺され、別の刑務官3人も重傷を負った。
フランスの司法相
「彼らは逃げるために、銃で刑務官への発砲をためらわなかった」
こうした中、フランスの公共放送は脱走後、受刑者や仲間の独房で携帯電話が見つかり、連絡を取り合っていた可能性が浮上したと報道。携帯電話は、ドローンなどで持ち込まれたという。
さらに事件を機に、フランス国内の刑務所で去年、5万台以上の携帯電話が押収されていたことが発覚。衝撃が広がっている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年6月7日放送分より)