尹大統領「北の卑劣な挑発、座視しない」 顕忠日に平和守る意思表明

AI要約

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が顕忠日の式典で北朝鮮の挑発行為に対応する決意を示し、国民の安全を守るために強い言葉で訴えた。

北朝鮮は最近、挑発行為を増やし、韓国に向けて風船や電波を発射している。尹大統領は北朝鮮の政権を批判し、国民の自由と安全を守るために対応策を徹底する姿勢を示した。

尹大統領は犠牲者に敬意を表し、国のために強い国を築くことを誓った。

尹大統領「北の卑劣な挑発、座視しない」 顕忠日に平和守る意思表明

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は6日、国を守るため犠牲になった人々を追悼する「顕忠日」の式典で演説し、「黄海での砲射撃やミサイル発射に続き、最近はまともな国なら恥じざるを得ない卑劣な方法の挑発まで強行した」として「政府は北の威嚇を決して座視しない」と述べた。

 北朝鮮は先月末から、ごみなどの汚物をぶら下げた大型風船を韓国に向けて飛ばすとともに、韓国側の全地球測位システム(GPS)利用を妨害するための電波を発信するなど相次ぐ挑発行為を行っている。

 尹大統領は「いま韓国は世界で最も明るい国になったが、休戦ラインの北側は世界で最も暗い暗黒の地になった」として「ここからわずか50キロほど離れたところに、自由と人権を無残に奪われ、飢えの中で生きている同胞たちがいる」と指摘。「北の政権は歴史の進歩を拒否して退行の道を歩み、われわれの暮らしを脅かしている」と批判した。

 その上で、徹底した対応体制を維持し、断固かつ圧倒的に挑発に対応すると言明。より一層強くなった韓米同盟と国際社会との協力を土台に、国民の自由と安全を確実に守ると強調した。

 尹大統領は「平和は屈従ではなく、力で守るもの」として「北の同胞の自由と人権を取り戻すこと、ひいては自由で富強な統一韓国へと進むことも、われわれが強くなってこそ可能だ」と述べた。 

 また、国のために犠牲になった人々に敬意を表し、医療サービスの改善など支援の強化を約束した。

 尹大統領は「挑戦と革新で飛躍する国、暮らしが豊かで国民が幸せな国、若者の夢と希望があふれる国、国民が一つになって共に未来へ進む、より強い韓国を建設する」として「これこそが英雄たちの犠牲と献身を記憶し、その大きな意味に報いる道だと信じる」と力説した。