フィリピン5月CPI、前年比+3.9%に加速 住宅などのコスト増

AI要約

フィリピンの消費者物価指数(CPI)は、2023年11月以来最も高い伸びとなる3.9%上昇を記録した。

中銀はインフレが加速する可能性を指摘しており、コアインフレ率は鈍化したものの、食品と燃料を除いた場合は3.1%を維持している。

中銀はペソ相場の過度な下落を避けるため、FRBの動きに合わせて利下げを検討している。

フィリピン5月CPI、前年比+3.9%に加速 住宅などのコスト増

Neil Jerome Morales Mikhail Flores

[マニラ 5日 ロイター] - フィリピン統計庁が5日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.9%上昇で、前月の3.8%から伸びが加速し、2023年11月以来最も高い伸びとなった。住宅、電力、輸送コストの上昇加速が主な背景。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は4.0%上昇だった。

中央銀行は天候不順による農業生産への影響から短期的にインフレが加速する可能性があると予想しており、数字はこれと一致した。

変動の激しい食品と燃料を除いたコアインフレ率は3.1%で、4月の3.2%から鈍化した。

中銀のレモロナ総裁は4日、米連邦準備理事会(FRB)が緩和サイクルに入る前に利下げを行う可能性があると述べたが、ユニオン・バンクのチーフエコノミスト、ルーベン・カルロ・アスンシオン氏は、中銀は年初来対ドルで5%超下落しているペソ相場の過度な下落を避けるため、FRBが動いてから利下げに踏み切ると予想。「利下げのペースより金利格差を優先させざるを得ないかもしれない」と述べた。

次回の政策決定会合は27日。