債券上昇か、PCE価格指数鈍化で米長期金利が低下-日銀修正は警戒

AI要約

米国市場では個人消費支出(PCE)コア価格指数の鈍化を受けて長期金利が低下し、債券相場が上昇する見込み。

4月の米PCE価格指数は伸びが鈍化し、実質支出も予想外の減少があったため、将来の利下げ観測が後押しを受けている。

投資家は10年債と30年債の入札を控え、慎重な姿勢を保ちながらも、米長期金利の低下に好感を抱き、買いが先行する可能性がある。

(ブルームバーグ): 3日の債券相場は上昇が予想されている。米国市場で個人消費支出(PCE)コア価格指数の鈍化を受けて長期金利が低下した流れを引き継ぐ。日本銀行が早期に国債買い入れ減額や追加利上げを行うことへの警戒感は引き続き重しになる。

米PCEコア価格指数、4月は伸び鈍化-実質支出は予想外の減少

4月の米PCE価格指数は食品とエネルギーを除くコアベースの伸びが前月比鈍化したことに加え、実質PCEが減少したこともあり、将来の利下げ観測を後押した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、米長期金利の低下を好感して多少は買いが先行するかもしれないが、「今週は10年債と30年債の入札を控えて慎重な投資家も多く、上値が重いだろう」と予想する。

同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.05~1.08%(5月31日は1.07%で終了)、先物中心限月6月物は142円90銭~143円20銭(同142円99銭)。

先物夜間取引で6月物は31日の日中取引終値比8銭高の143円07銭で終えた。

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