〔NY外為〕円上昇、156円近辺=一時155円台、約2週間ぶり高値(3日)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、米製造業関連指標の悪化により米利下げの見通しが広がり、円相場が上昇し、ドル安になった。

景気後退への懸念が高まり、FRBが年内にも利下げを行うとの見方が再燃し、円が急上昇。ただし、週末の雇用関連指標発表を待つ市場は警戒感を示している。

ユーロもドル安や米利下げ観測の影響を受け、円高・ユーロ安の動きが見られる。

 【ニューヨーク時事】週明け3日のニューヨーク外国為替市場では、米製造業関連指標の悪化を眺めて年内の米利下げ開始観測が拡大し、円相場は1ドル=156円近辺に上昇した。午後5時現在は155円98銭~156円08銭と、前週末同時刻(157円19~29銭)比1円21銭の大幅な円高・ドル安。

 この日の円ドル相場は、156円86銭で取引を開始。米サプライ管理協会(ISM)が午前に発表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は48.7(前月49.2)に低下し、市場予想(49.6)を下回った。5月に入り、ニューヨーク州製造業景況指数やフィラデルフィア連銀地区製造業景況指数も事前予想に反して悪化しており、市場では景気後退回避に向け、連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも利下げに踏み切るとの見方が再燃。米長期金利の低下を背景にドル売りが活発化する中、円は一時155円95銭と、約2週間ぶりの高値を付けた。

 ただ、午後に入ると、円買い・ドル売りの勢いは一服。週末にかけて発表される一連の雇用関連指標やISMサービス業PMIなどの結果を見極めたいとの思惑が広がり、156円台前半付近でのもみ合いが続いた。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0899~0909ドル(前週末午後5時は1.0844~0854ドル)、対円では同170円09~19銭(同170円56~66銭)と、47銭の円高・ユーロ安。