バイデン氏、メキシコ国境からの不法越境対策強化 大統領令に署名

AI要約

バイデン米大統領がメキシコ国境からの不法越境者の数が一定数を超えた場合に難民申請の受理を一時停止する大統領令に署名した。

新たな措置は不法越境者数が一定基準を超えると即時発効し、一週間の平均が2500人を超えると適用されるが、例外も設けられている。

メキシコ大統領とバイデン大統領は移民問題について協力を進め、今後の具体的な取り組みが注目される。

バイデン氏、メキシコ国境からの不法越境対策強化 大統領令に署名

Ted Hesson Mica Rosenberg

[ワシントン 4日 ロイター] - バイデン米大統領は4日、南部のメキシコ国境からの不法越境者の数が一定数を超えた場合、難民申請の受理を一時的に停止し、直ちに送還することを可能にする大統領令に署名した。

政府当局者によると、新たな措置は即時発効。ただ恒久的なものではなく、1週間の不法越境者の数が1日平均2500人を超えた場合に適用され、1日平均が1500人を下回れば難民申請の受理が再開される。また、保護者のいない子供のほか、深刻な医療上または安全上の脅威に直面している人や人身売買の被害者などは例外とする。

ただ、新たな措置が具体的にどのように運用されるのかは不明。メキシコがメキシコ国籍以外の移民を何人受け入れるのかなども分かっていない。

メキシコのロペスオブラドール大統領はこの日の定例記者会見で、メキシコと米国は移民問題で「順調な進展を遂げている」と述べた上で、この日のうちにもバイデン大統領と電話会談を行うと明らかにした。

11月の大統領選で移民問題が主要な争点となる中、バイデン氏は 国境警備への取り組みを強化。移民の権利などを擁護する人権団体はこれまでもバイデン氏がトランプ前大統領のような政策を採用し、難民申請者に対する米国の法的義務をないがしろにしていると非難しており、今回の新たな措置にも反発が予想される。