北朝鮮の汚物風船、新たに600個

AI要約

韓国軍は北朝鮮から飛来する汚物付きの風船が増加しており、有害物質は発見されていないものの市民に注意を呼びかけている。

風船はソウルや京畿道に落下し、ごみがぶら下げられていることが確認されている。

政府は北朝鮮との境界線での宣伝放送強化などの対応策を検討しているが、武力衝突の可能性も指摘されている。

北朝鮮の汚物風船、新たに600個

【AFP=時事】北朝鮮が韓国に向けて飛ばしている汚物付きの風船について、韓国軍は2日、国内で新たに600個を確認したと発表した。

 軍合同参謀本部は、風船にぶら下がったごみからは「有害物質は発見されていない」としながらも、市民には近づかないよう呼びかけた。

 合同参謀本部によると、1日夜に多数の風船が新たに飛来し始め、2日午前10時ごろまでに「約600個の風船が確認され、1時間に約20~50個の風船が空中を移動している」と報告。28日以降、北朝鮮からの風船は累計約900個に上った。

 風船は首都ソウルや隣接する京畿(Gyeonggi)道など、人口のほぼ半分が住む北部に落下している。

 合同参謀本部によると、新たに確認された風船には「たばこの吸い殻、紙くず、布の切れ端、プラスチックなどのゴミ」がくくり付けられていた。

 聯合ニュースによれば、政府の国家安全保障会議が2日に開かれ、対応策として北朝鮮との軍事境界線沿いで拡声器を使った宣伝放送を再開することが議論されるとみられる。

 韓国の民間研究所「世宗研究所(Sejong Institute)」の張成昌(Cheong Seong-chang)氏は、拡声器での宣伝放送が再開されれば、「西海(黄海、Yellow Sea)などの境界線地帯で限定的な武力衝突が起きる可能性がある」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News