# 天文学

観測史上最遠のIa型超新星「SN 2023adsy」が標準光源の性質を持つと判明
2024.07.02

観測史上最遠のIa型超新星「SN 2023adsy」が標準光源の性質を持つと判明

超新星の1種である「Ia型超新星」は、爆発時の真の明るさが一定であるという性質をもとに、見た目の明るさと真の明るさを比較して距離を測定するための標準光源として多用されています。しかし、光の波長が極端に引き伸ばされる遠方の宇宙においても、Ia型超新星は標準光源としての性質を失っていないのかどうか

「水」の痕跡があった…! 「大気」が似ていた…! 今も地球からもっとも遠くを飛ぶボイジャーが、地球を沸かせた「衝撃的発見」
2024.07.02

「水」の痕跡があった…! 「大気」が似ていた…! 今も地球からもっとも遠くを飛ぶボイジャーが、地球を沸かせた「衝撃的発見」

 「地球最初の生命はRNAワールドから生まれた」 圧倒的人気を誇るこのシナリオには、困った問題があります。生命が存在しない原始の地球でRNAの材料が正しくつながり「完成品」となる確率は、かぎりなくゼロに近いのです。ならば、生命はなぜできたのでしょうか?  この難題を

天体の質量は、どうやって測っている?「あの星は太陽質量の10倍です」と天文学者が言える理由
2024.07.02

天体の質量は、どうやって測っている?「あの星は太陽質量の10倍です」と天文学者が言える理由

 時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。よく天文学の話題では「あの天体は太陽質量の10倍です」というような言われ方をします。でも、何光年も離れ

2日明け方 細い月と火星が接近 見られる所は?
2024.07.01

2日明け方 細い月と火星が接近 見られる所は?

明日2日の明け方、東の空で細い月と火星が接近。九州から東北は梅雨空が続き、天気が気になります。晴れエリアはどこ?明日2日(火)の明け方、細い月が火星に接近して見えます。2日の東京の日の出は、午前4時29分。夜明け前の東の空では、火星の高度がしだいに高くなってきます。7月上旬の明る

謎の電波を発していた天体「パルサー」。宇宙精密時計ともいわれるその星の正体「中性子星」とはどんな星なのか?
2024.07.01

謎の電波を発していた天体「パルサー」。宇宙精密時計ともいわれるその星の正体「中性子星」とはどんな星なのか?

 時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。この記事では観測された謎の重力波「ナノヘルツ重力波」の正体に迫るため、その観測手法のもととなった電波天

まるで天界のように幻想的な光景 ほ座超新星残骸のクローズアップ
2024.06.30

まるで天界のように幻想的な光景 ほ座超新星残骸のクローズアップ

こちらは約800光年先にある超新星残骸「ほ座超新星残骸(Vela Supernova Remnant)」の一部を捉えた画像です。フィラメント状(ひも状)の繊細な構造をともなうピンク色やオレンジ色の雲が無数の星々を背景に広がるその様子は、まるで天界を描いた絵画のようです。超新星残骸

NASA、2029年に「人工の恒星」を打ち上げ…天文学を刷新する可能性(海外)
2024.06.30

NASA、2029年に「人工の恒星」を打ち上げ…天文学を刷新する可能性(海外)

NASAは、予算1950万ドル(約31億1400円)の「ランドルト・スペース・ミッション(Landolt Space Mission)」計画にゴーサインを出した。これは、「人工の恒星」を地球周回軌道に送り込むプロジェクトだ。実現すれば、これまでに類を見ない天文学研究ツールになり、

北海道の夜空に赤いオーロラ 「太陽フレア」の影響か
2024.06.29

北海道の夜空に赤いオーロラ 「太陽フレア」の影響か

 北海道の広い範囲で28日夜から29日未明にかけ、オーロラとみられる現象が観測された。北海道名寄市のなよろ市立天文台では職員の渡辺文健さんが、うっすらと赤く光る夜空の撮影に成功した。 情報通信研究機構は29日、28日夜に磁気嵐が発生したとして、臨時情報を出した。名古屋大の塩川和夫

7000光年先にはこんなものが立っている…神秘的な「創造の柱」のリアルな姿を捉えた「3D映像」をNASA公開
2024.06.29

7000光年先にはこんなものが立っている…神秘的な「創造の柱」のリアルな姿を捉えた「3D映像」をNASA公開

地球から約7000光年離れた宇宙の彼方に「創造の柱」と呼ばれる星雲がある。その独特の形状で有名なこの星雲を捉えた新たな3D映像が、NASAによって公開された。映像はハッブル宇宙望遠鏡とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がそれぞれ撮影した画像を組み合わせて作成されたもので、これまでで最も包括的かつ詳

変動周期「23時間56分」で宇宙から届く謎の電波の正体はなんだったのか?偶然が生み出した天文学「電波天文学」
2024.06.29

変動周期「23時間56分」で宇宙から届く謎の電波の正体はなんだったのか?偶然が生み出した天文学「電波天文学」

 時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。この記事では観測された謎の重力波「ナノヘルツ重力波」の正体に迫るため、その観測手法のもととなった電波天

地球、小惑星衝突について準備不足 14年前に注意警告しても間に合わない! 米国で新たな報告書
2024.06.28

地球、小惑星衝突について準備不足 14年前に注意警告しても間に合わない! 米国で新たな報告書

 地球は、小惑星の衝突に関して備えが不十分だという考えが示された。NASA(米航空宇宙局I)と米政府が発表した新たな報告書によると、衝突する14年前に注意が警告されたとしても、人類が危険に対応できる可能性は低いそうだ。 文書には、小惑星の衝突に関する災害管理計画が定義されておらず

ハッブル宇宙望遠鏡が1ジャイロで観測再開、驚嘆の最新銀河画像
2024.06.28

ハッブル宇宙望遠鏡が1ジャイロで観測再開、驚嘆の最新銀河画像

渦巻銀河「NGC 1546」を、とくとご覧あれ。見事だ。白い輝きを放つ中心部と優雅で幻想的な塵(固体微粒子)の帯を持つこの銀河の姿を鮮やかに捉えているのは、米航空宇宙局(NASA)が18日に公開したハッブル宇宙望遠鏡(HST)の最新画像だ。これは単なる美しい画像にとどまらない。ハッブル望遠鏡が

重力波の重要な性質「トランバース・トレースゼロ」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!
2024.06.28

重力波の重要な性質「トランバース・トレースゼロ」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!

 時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。以前の記事「重力波は縦波? それとも横波?」では、重力波が横波であることが観測に重要な手掛かりとなるこ

Unistellar、山や天体の名前をAR表示する“スマート双眼鏡”「ENVISION」発表
2024.06.27

Unistellar、山や天体の名前をAR表示する“スマート双眼鏡”「ENVISION」発表

Unistellarは、AR機能を搭載するスマート双眼鏡「ENVISION」(エンビジョン)を発表。米クラウドファンディングサイトの「Kickstarter」にてプロジェクトを開始した。支援金額は699ドル(約112,141円)から。日本への発送にも対応する。さまざまな情報を、覗

2つの巨大小惑星が地球に「接近」中、1つは28日早朝に最接近
2024.06.27

2つの巨大小惑星が地球に「接近」中、1つは28日早朝に最接近

今週、2つの小惑星が地球に接近通過する。どちらも、地球近傍に飛来する天体としては非常に大きい。うち1つは、双眼鏡程度でも見える可能性がある。先にやってくるのが「小惑星2011 UL21」だ。直径が1.6km以上あり、現在知られている多数の地球接近天体(NEO)全体の99%よりも大

2024年の宇宙、どうでしょう? (7-12月の星空編)
2024.06.27

2024年の宇宙、どうでしょう? (7-12月の星空編)

宇宙には予測が秒単位でできることから、どーなるかわからないことまで、いろいろな事象がおこります。そんなニュースから「素人でも手軽に関われる」宇宙についてのあれこれを、サクっと紹介する恒例の「宇宙、どうでしょう」。2024年後半7~12月の星空分を一気にご紹介!なお、天文現象を一年

木星の「大赤斑」は1665年に発見された「永久斑」とは異なる可能性が高いと判明
2024.06.27

木星の「大赤斑」は1665年に発見された「永久斑」とは異なる可能性が高いと判明

木星の表面にある巨大な嵐「大赤斑(Great Red Spot)」は、その大きさと真っ赤な色、そして非常に長い寿命で知られています。特に寿命については、1665年にジョヴァンニ・カッシーニが発見した「永久斑(Permanent Spot)」が現在の大赤斑と同じものであり、それ以来ずっと存在して

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“ケンタウルス座”の不規則銀河「NGC 5253」
2024.06.26

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“ケンタウルス座”の不規則銀河「NGC 5253」

こちらは「ケンタウルス座」の方向約1100万光年先の不規則銀河「NGC 5253」です。青い星々に彩られた中心部分を取り囲むように赤色を帯びたガスと塵(ダスト)の雲が広がっている様子が捉えられています。不規則銀河とは、渦巻腕(渦状腕)や回転対称の円盤部など渦巻銀河で見られるような

「救急車のサイレン」でおなじみの「ドップラー効果」、じつは意外なところに応用されていた!
2024.06.26

「救急車のサイレン」でおなじみの「ドップラー効果」、じつは意外なところに応用されていた!

物理に挫折したあなたに――。読み物形式で、納得! 感動! 興奮! あきらめるのはまだ早い。 大好評につき5刷となった『学び直し高校物理』では、高校物理の教科書に登場するお馴染みのテーマを題材に、物理法則が導き出された「理由」を考えていきます。 本記事で

木星の渦「大赤斑」。昔と今では違うものなの?
2024.06.26

木星の渦「大赤斑」。昔と今では違うものなの?

1665年、天文学者ジョヴァンニ・カッシーニが木星の高気圧性の渦を発見。以後、最大で地球の2~3個分もの大きさがあったこの渦は大赤斑として知られており、地球からでも観測できます。が、今私たちが観測している大赤斑、つまり地球から見る渦とカッシーニが発見した渦は同じ渦ではないかもしれ