【ソフトバンク】王イズムで常勝復活 巨人戦の殊勲者・今宮健太が語る「強いチーム」

AI要約

ソフトバンクが〝御前試合〟で巨人を2-0で下し、常勝を印象づけた。有原の好投や柳田のプレーが光った。

小久保監督は立場的にやりにくい試合だったが、今宮の四球やチームプレーが勝利をもたらした。

王イズムに基づく主力選手による手本となるプレーが、チームの強さを象徴している。

【ソフトバンク】王イズムで常勝復活 巨人戦の殊勲者・今宮健太が語る「強いチーム」

〝御前試合〟で「常勝復活」を印象づける勝利だった。ソフトバンクは28日の巨人戦に2―0で競り勝ち、連敗を3で止めた。5回に栗原の3号ソロで先制。7回には柳田の内野ゴロの間にしぶとく追加点を挙げた。先発した有原が6回無失点の好投し、強力リリーフ陣が無失点リレーで締めた。

 この日は、巨人の球団創設90周年記念試合「王貞治DAY」として開催された。ジャイアンツのレジェンドにして、ホークスの球団会長。鷹陣営としても負けるわけにはいかなかった。試合後、両球団のOBでもある小久保監督は「立場的には非常にやりにくかった」と吐露しつつ「今日は勝ち切ることができてよかった。いい報告ができます」と頬を緩めた。

 スコア以上に〝強さ〟を証明するゲームだった。試合のポイントは小久保監督が強調した「今宮の四球」。7回一死一、二塁でフルカウントから四球を選び、柳田の最低限の一打につなげた。「打てない時もある。大味の試合じゃなく、こういう試合をどれだけ勝っていけるか。そういう意味では大きな四球だったし、勝てたことが大きい」。試合後、そうふり返った今宮はこうも続けた。「柳田さんの守りもそうだし、コンちゃんの守備もそうだし、みんながやるべきことをきっちりやる。〝強いチーム〟とはそういうものだし、僕らはそこを意識してやっている」。5回の右中間を襲った打球に全速力で追いついた柳田のランニングキャッチ、8回の近藤のダイビングキャッチはいずれも流れを相手に渡さないばかりか、チームの士気を高めるビッグプレーだった。

 小久保監督が理想とするのは、主力が手本となるプレーで引っ張るチームだ。それこそが王イズム――。12球団屈指の「重量打線」が注目を集めるが、強さの秘密は今宮の言葉に凝縮されている。「いい試合だったね」と満足そうに帰路に就く王会長の足取りは、いつにも増して軽やかだった。