ナダル「感謝してもしきれない」「この2年とてもタフだった」初戦敗退で大会を後に<全仏オープン>

AI要約

元世界ランク1位のナダルが全仏オープンで初戦敗退し、史上最多14勝を誇る大会で初の負けを喫する。

ナダルは引退を示唆しながら現役最後の赤土での姿を見せる可能性が高まっている。

ナダルとズベレフの激戦の末、ナダルは3-6, 6-7, 3-6で敗れ、感謝の気持ちと共に試合後のコメントを残した。

ナダル「感謝してもしきれない」「この2年とてもタフだった」初戦敗退で大会を後に<全仏オープン>

テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、元世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)は第4シードのA・ズベレフ(ドイツ)に3-6, 6-7 (5-7), 3-6のストレートで敗れ、2年ぶり19度目の初戦突破とはならず、初の初戦敗退となった。試合後、ナダルは関わった全ての人へ向け「いくら感謝してもしきれない」と述べた。

前週まで行われたBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)では2回戦でH・フルカチュ(ポーランド)に屈したナダル。引退を示唆するなかで迎える全仏オープンは現役として最後の赤土での姿になるかもしれない。

全仏オープンでは史上最多となる14勝をあげ、マッチでは112勝3敗を記録。過去の敗戦は2009年の4回戦でのR・ソダーリン(スウェーデン)戦と、2015年と2021年のN・ジョコビッチ(セルビア)戦のみという圧倒的な成績を残している。

1回戦では前週のBNLイタリア国際で2017年以来7年ぶり2度目の優勝しキャリア通算22勝目、今シーズン初のタイトルを獲得するとともに「ATPマスターズ1000」6つ目のトロフィーを手にしたズベレフと対戦することが決定。

両者は過去に10度対戦しておりナダルの7勝3敗。最後に対戦したのは2022年の全仏オープン準決勝であり、当時はナダルが7-6 (10-8), 6-6とした時点でズベレフが大けがを負い途中棄権している。

この日、ナダルは2度のブレークを許し第1セットを先取される。続く第2セットでは絶妙なドロップショットを披露し第5ゲームで先にブレークに成功するもサービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲームでブレークバックを許しタイブレークに突入。一進一退の展開となるもズベレフに3度のミニブレークを許しセットカウント0-2と後がなくなる。

そして第3セット、1度ずつブレークを奪い合うとその後は互いにブレークポイントを握って凌ぐ展開に。しかし、第7ゲーム、ズベレフに強烈なリターンエースを決められ2度目のブレークを許すとそのまま4ゲームを連取され、3時間5分の熱戦の末に力尽きた。

試合後のオンコートインタビューでナダルは次のようにとコメントを残した。

「前にも言ったように僕にとってこの2年間は怪我の面でとてもタフな時期だった。ここローランギャロスに立つことを夢見て、この2年間を過ごしてきた。1回戦は理想的なものではなかった。競争心はあった。チャンスはあった。でも、サーシャ(ズベレフ)のような偉大な選手に対しては十分ではなかった。将来何が起こるかを言うのは難しい。ここに戻れない可能性は高いけど100パーセントとは言いきれない」

「僕のキャリアで、この素晴らしいコートで味わった思いの大きさは信じられないほどだ。子供の頃には、自分がもうすぐ38歳になるなんて想像もできなかった。こんなに何度も優勝するなんて夢にも思わなかった。素晴らしいプロセスだった。毎年の全ての思い出は違うけど、どれも特別なものだった。僕をとても特別に感じさせてくれるのは、ローランギャロスに初めて来た時からずっと私を陰で助けてくれた人々全員が忘れられないということ。そこにいる全ての人々のサポート、家族、チーム、友人、僕の人生のある瞬間に助けてくれた全ての人。彼らにはいくら感謝してもしきれない。ここで皆さんが感じさせてくれた気持ちは忘れられないものだ。心から感謝している。またお会いできることを本当に楽しみにしているよ」

なお、勝利したズベレフは2回戦で世界ランク66位のG・ムぺシ ペリカール(フランス)と同115位のD・ゴファン(ベルギー)のどちらかと対戦する。