春季北海道大会、決勝はクラーク-北海に ともに準決勝の接戦制し勝ち上がる

AI要約

クラークが遠軽にタイブレークの末、3-2で競り勝ち、春季では初の全道大会決勝進出を果たした。

北海は東海大札幌に4-2で勝利。先発した左腕の浅水結翔投手(2年)が完投し、23年春季からの4季連続の道大会優勝まで、あと1勝とした。

浅水はこの日を含め、春季大会全6試合に登板し、エース有力候補に躍り出た形。

主将の山田陽紫内野手(3年)が、延長11回1死二、三塁で左翼へサヨナラ犠飛を放った。冬の期間で鍛えてきた守備力も発揮して無失策で抑えた堅守も光った。

準々決勝の駒大苫小牧戦から2試合連続でタイブレークを制した。

駒大岩見沢時代を含め甲子園に16度出場している佐々木啓司監督は「地道にこつこつと、力を合わせた結果。うれしい決勝進出ですね」と笑みをこぼした。

山田主将は決勝へ向け「3年生にとって全道大会は最後。北海道の頂点に立つために何としても勝ちたい」。浅水はクラークとの決勝に向けて「打ち出したら止まらないチーム。連打させないように1つずつ抑えていきたい」と奮戦を誓った。

平川敦監督は「勝ち続けるのは難しい。挑んでいって、夏につながる試合をしたい」と述べた。

春季北海道大会、決勝はクラーク-北海に ともに準決勝の接戦制し勝ち上がる

<高校野球春季北海道大会>◇27日◇準決勝◇札幌円山

 クラークが遠軽にタイブレークの末、3-2で競り勝ち、春季では初の全道大会決勝進出を果たした。

 主将の山田陽紫内野手(3年)が、延長11回1死二、三塁で左翼へサヨナラ犠飛を放った。冬の期間で鍛えてきた守備力も発揮して無失策で抑えた堅守も光った。

 北海は東海大札幌に4-2で勝利。先発した左腕の浅水結翔投手(2年)が完投し、23年春季からの4季連続の道大会優勝まで、あと1勝とした。

   ◇  ◇  ◇

 準々決勝の駒大苫小牧戦から2試合連続でタイブレークを制した。延長11回1死二、三塁で山田主将がサヨナラ犠飛を放った。「ボール球にも手が出そうなくらい緊張していた」。打席の途中でタイムがかかり、佐々木啓司監督(68)から伝令を通じて「バットを落とすだけでいい」と指示を受け、気持ちが楽になった。3球目の直球を振り抜き、打球は逆風に負けずに外野へ。「祈りながら走った」と執念で勝ち取った決勝点だった。

 延長11回まで無失策の堅守も勝利につながった。昨秋の道大会は4失策で準々決勝敗退。冬の期間は選手が練習メニューを考えたが、主眼に置いたのはスローイングなど守備の基礎練習だった。山田は「自分たちが弱いところを練習できた」。佐々木監督も「よく守れていた」と、一冬で成長したメンバーをたたえた。

 春は初の決勝進出となった。駒大岩見沢時代を含め甲子園に16度出場している同監督も「地道にこつこつと、力を合わせた結果。うれしい決勝進出ですね」と笑みをこぼした。山田主将は決勝へ向け「3年生にとって全道大会は最後。北海道の頂点に立つために何としても勝ちたい」。守り勝つ野球で初の頂点を狙う。【石井翔太】

 ○…全道大会から背番号1をつける浅水が、公式戦初完投でエースの雰囲気を漂わせた。中学時代は雨の試合で敗れることが多かったが、雨天での快投で悪いジンクスを断ち切った。「緩急をつけられて、コントロールも良かった」。イニング間のキャッチボールを長めに行い、9安打2失点。悪条件をものともしなかった。

 昨秋の新チーム移行後、エース不在を理由に、背番号1は一塁手の金沢光流主将(3年)がつけてきた。センバツまで金沢主将が代理で預かってきたエースナンバーは、春季地区大会で右腕の大沢知弥投手(3年)、全道では浅水と固定されていない。だが浅水はこの日を含め、春季大会全6試合に登板し、エース有力候補に躍り出た形。「(背番号1を)夏もつけたい」と意欲を燃やす。

 次戦は23年春からの4季連続道大会Vが懸かる一戦となる。平川敦監督(52)は「勝ち続けるのは難しい。挑んでいって、夏につながる試合をしたい」。浅水はクラークとの決勝に向けて「打ち出したら止まらないチーム。連打させないように1つずつ抑えていきたい」と奮戦を誓った。【石井翔太】