DF重松怜音らのゴールで福大若葉が福翔に4発快勝

AI要約

福大若葉が福翔を4-1で破り、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)福岡県予選の4回戦を勝利した。

福翔は激しいプレーで若葉に挑むも、重松怜音の先制点を皮切りに若葉が得点を重ねる展開。

若葉は後半に力を増し、重松や遠藤伊吹、小川皓喜の得点で勝利。チームは全国大会初出場初優勝を目指している。

DF重松怜音らのゴールで福大若葉が福翔に4発快勝

 令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)福岡県予選は25日、4回戦を実施。福翔と福大若葉の一戦は、DF4重松怜音(2年)の先制点を皮切りに得点を重ねた福大若葉が4-1で勝利した。

 県1部リーグである若葉に対し、ジャイアントキリングを起こそうとする県2部リーグ福翔のこの一戦にかける熱量は十分。「相手が“若葉に勝つ”とい想いで来ていた中、自分たちは緩んでしまった部分があった。いつも通りのテンポでサッカーができず、相手のペースに合わせてしまったので、やりづらかった」。重松の言葉通り、試合の序盤は福翔のペースで試合が進んでいく。

 最初に見せ場は前半12分。左CKのこぼれ球から福大若葉のFW3浦津太樹(3年)がシュート。このボールをセーブしたGK1穴見空夢(3年)が素早く前方に蹴りだし、カウンターからMF7沖彪牙(3年)が若葉DFの背後を抜け出そうとしたが、追いかけたMF18鉄留千尋(2年)に進路を阻まれ、決定機まで持ち込めない。

 福翔は以降も思い切りの良いセービングを見せた穴見や主将を務めるDF4森下善(3年)が守備で奮闘。中盤も沖がセカンドボールを回収し、一瞬の隙を付いてチャンスに持ち込んだ。15分には相手のクリアミスを拾ったMF10上野瑠偉(3年)がミドルシュート。33分にはMF11岸本希望(3年)が競り合ったこぼれ球をFW9松本研(3年)がダイレクトで合わせたが、1点が奪えない。

 対する福大若葉が前半に作った決定機は前半17分にMF16甲斐悠之介(2年)が相手PA前で倒され得たFKのみ。このチャンスもMF10森部絢(3年)が直接狙ったが、惜しくも枠の外に逸れた。前半の展開について森部はこう振り返る。「試合の入りが悪いのは自分たちの課題。最初からアグレッシブに前からボールを奪いに行って、自分たちがボールを持つ時間を増やしたかった」。

 後半に入ってからの福大若葉は前半の反省を生かし、運動量を増加。リズムよくボールを動かして、相手陣内へと攻め込んでいく。後半6分には森部の右CKから「狙い通り」に重松がヘディングシュートを叩き込んで先制すると、16分にはDF2井上太智(3年)からのパスを受けたMF14遠藤伊吹(2年)がゴール前への抜け出しから、ゴール左隅を射抜いてリードを2点差に広げた。

 31分には上野に遠目からのFKを決められ1点を返されたが、直後の32分にはキックオフから素早く攻撃に転じ、FW11小川皓喜(3年)が胸トラップからのボレーシュートで3点目をマーク。30+2分には鉄留がダメ押しとなる4点目を決め、4-1でタイムアップを迎えた。

 1月に行なわれた県の新人戦は決勝で飯塚に敗れ準優勝。だが、「リーグ戦を通して自信を付けていっているので手応えはあります」と森部が口にする通り、現在2位に付ける県1部リーグでの戦いによってチームがレベルアップしている実感が選手にはあるという。昨年のインターハイは準々決勝で東海大福岡に0-6で敗れた悔しさもあるため、今年にかける意気込みは強い。「今大会はしっかり全員で勝ちたい、頂点を取りに行こうとなっている」(森部)。

 「チームの目標である全国大会初出場初優勝のスタートラインにまず立てるよう全部勝っていきたい」。そう口にするのは重松で、創部6年目で新たな歴史を築くために次戦以降も白星を積み上げていく。

(文・写真=森田将義)