元暴走王・小川直也氏 4歳の米少年が関節技を披露…「柔道」と「JUDO」の違いに衝撃

AI要約

バルセロナ五輪柔道銀メダルで活躍した元暴走王小川直也氏が、パリ五輪の柔道競技について検証。誤審やルール改正について指摘し、国際化の影響も分析。

小川氏は審判のチームワークや国際ルールへの適応を支持し、柔道の礼節や海外との違いについて言及。日本柔道の課題も指摘。

フランスの柔道の普及度や反則への対応について触れ、日本との柔道認知度の違いを強調。ニッポン柔道の現状に厳しく言及。

元暴走王・小川直也氏 4歳の米少年が関節技を披露…「柔道」と「JUDO」の違いに衝撃

 バルセロナ五輪柔道銀メダルで、プロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏(56)が、自身のユーチューブチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。今夏のパリ五輪で、何かと話題になった柔道競技を改めて検証した。

 パリ五輪の柔道では、初日に男子60キロ級の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)が、準々決勝でスペイン選手と対戦した際、「待て」がかかりながら絞め落とされて一本負け。この判定にネット上で非難が殺到したが、阿部詩(パーク24)や橋本壮市(同)、村尾三四郎(JESグループ)らの試合でも〝誤審〟が指摘された。

 小川氏はこの問題について「五輪になると、普段は関心のない人たちが柔道を見る。今までだったら『そういうこともあるよな』で終わることが、五輪だとそういうわけにいかない。IJF(国際柔道連盟)が『俺らの言うこと聞いとけばいいんだよ』って発してたけど、五輪になると世間が許さない。〝猪木の常識は世間の非常識〟って言葉があるけど、柔道はそこに気づいてなかった」と師匠の名言を持ち出して分析した。

 柔道界だけで通用してきた常識も、SNSなどで誰でも発信できる時代では通用しなくなったという小川氏は、旧知の審判員から独自に話を聞いていた。それをもとに「審判はチームで動いており、対世間を意識して五輪で完璧に近いルールにしようと動いている。五輪のために年次改良していっており、『このルールにしましょう』と言ったら、(柔道発祥国の)日本も受け入れるしかないのが現状。こういった改良したルールでやると打ち出しているんだから、何を言ってもね」と解説した。

 ニッポン柔道は、対世間と国際化で後れを取っているのか。「柔道とJUDOの違いは?」の問いには「もちろん基本は一緒だけど、JUDOは五輪にあたる。柔道は礼節とか道場で学ぶことも含むかな」と話す。その上で「細かいことはわからないが、海外では少年用のルールはないって話。日本の場合は(安全面を考慮して)中学校までは絞め(技)、関節技はやめましょうってなっている」と説明。小川氏によると、主宰する小川道場に米テキサスから4歳の少年が稽古に来た。その子は柔術を習っていたこともあって関節技を披露。育成段階からの海外との違いを目の当たりにした元暴走王は、衝撃を受けたという。

 パリ五輪の混合団体決勝で日本を破り、2連覇を達成したフランスの柔道人口は、日本の4倍とされる。日本では団体決勝の〝ズルーレット〟ばかりが話題になったが、小川氏は「フランスでは一般のお客さんまで細かいルールを知っている。反則を見てわかるし、反則を取らないとブーイングが上がる」とし、両国には柔道の認知度に大きな違いがあるとみる。ニッポン柔道が置かれた状況の厳しさを指摘していた。