吉田秀彦 日本柔道界に危機感!?「4年後は、たぶんメダルを獲れなくなっちゃっているのかなって…」
丸山茂樹がTOKYO FMのラジオ番組で吉田秀彦をゲストに迎え、パリ五輪や柔道の話題について語る。
吉田は柔道のルールの変化や日本人選手の試合への影響についてコメントし、投げて勝つことの重要性を強調する。
吉田は今後の目標について語り、競技人口の拡大やスポーツへの支援の重要性を話す。
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」(毎週土曜 7:00~7:25)。9月14日(土)の放送は、前回に引き続き、バルセロナオリンピック柔道男子78kg級金メダリストの吉田秀彦(よしだ・ひでひこ)さんをゲストに迎え、お届けしました。
丸山:パリオリンピック(以下、パリ五輪)では、柔道のメダルは金が3つだった? 大会前、金メダルはどのぐらい想定していたの?
吉田:うちのパーク24からは(所属選手が)5人出たんですよ。そのうち4人が2連覇に向けてやっていたんですけど、結局獲れたのは(阿部)一二三だけなんで。
丸山:ちょっとこれは死活問題ですね……総監督。
吉田:責められるね(苦笑)。
丸山:でも、世界の実力も上がってきているっていうのもあるからね。これはしょうがないかなと思うんだけど、柔道ってルールがめちゃくちゃ変わらない?
吉田:変わる。
丸山:あれはどういう意味なの?
吉田:国際柔道連盟(IJF)のなかで決めるんですよ。僕たちも見ていて分からないことがいっぱいある。
丸山:そうでしょう? だって、それは日本とかも意見を言っているわけでしょ?
吉田:でも、相手にあんまりされていない。
丸山:嘘でしょ?
吉田:一応、試合のときに何かあったらコーチ陣が言いに行ったりしますけど、全然相手にされない。今、ビデオ判定が入っているので、もうそこでジャッジされちゃう。
丸山:なるほどね。
吉田:(試合展開が)競ってくるとどっちがどうだか分からないので、やっぱり一二三みたいに“バン!”って投げて勝てばいいんですよ。
丸山:そうね、あれは気持ち良いよね。
吉田:ああいう勝ち方をしないと、日本人はダメ。勝てない。投げて勝つ!
丸山:そうだよね。やっぱり変にちょこまかやっていたらダメだよね。やっていることが、あんまりレスリングと変わらなくなっちゃっているじゃない?
吉田:それもある。ただ道着を着ているか、着ていないかみたいなところの違いがね。
丸山:そうそう。もうちょっと昔の柔道っぽく、ガッと組んでから一気にいったほうが、(観戦する側としては)楽しいよね。吉田くんに、柔道としての目標を聞かせてほしいんだけど。
吉田:今パーク24の総監督をやっているので、もちろんオリンピックや世界選手権で金メダルを獲る選手をもっと出したいなっていうのはありますし、実業団の大会で、団体戦で優勝したいなっていうのもあります。
丸山:なるほど。
吉田:でも、やっぱり一番は(競技人口の)底辺を広げたいですね。
丸山:拡大する方法をね。
吉田:いろいろな人と協力し合ってやらないとダメですね。
丸山:ある意味、もうちょっとスポーツに向けていろいろなことをやってくれるように……アメリカとか海外なんかもそうなんだけど、寄付金みたいなものに寛大な処置をもらっていかないと。アメリカって寄付金が税金の対象になるので、税金とかが控除になれば、企業がもっと応援してくれると思うんだよね。だからそういうことも何かやってもらえたらなって。
吉田:丸ちゃんが会長になってやってくださいよ。お願いします(笑)!
丸山:僕には無理だから(笑)。でも、そういう意見を、少しずつみんなで言っていきましょうよ。我々もそろそろ言える年齢ですから。
吉田:頑張ります。