【日本代表】攻撃的3バックがアジア席巻 サウジと豪州相手にどこまで通用するか10月が見物だ

AI要約

日本は3バック戦術を採用し、4試合連続の5-0以上の勝利を収めており、選手たちは自信を深めている。

チーム内競争が激化し、ポジション争いが活発化している。

次戦での戦術の深化と個々の進化が重要であり、チームの自信を持って臨む姿勢が求められる。

【日本代表】攻撃的3バックがアジア席巻 サウジと豪州相手にどこまで通用するか10月が見物だ

<FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選:バーレーン0-5日本>◇10日(日本時間11日)◇バーレーン・ナショナル・スタジアム◇観衆2万2729人◇C組第2節

 日本の3バック戦術がアジアを席巻している。森保一監督(56)は、6月の2次予選から両ウイングバックにアタッカーを配置する超攻撃的な3-4-2-1を採用。攻撃に厚みが出たことで4試合連続の5-0以上の勝利となり、選手たちは自信を深めている。一方で中国戦で攻撃の軸となったMF久保建英(23=Rソシエダード)がバーレーン戦では先発落ちするなど、ポジションを巡るチーム内競争は激化している。

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 3バックの猛威が止まらない。中国戦から先発メンバー10人が同じ。これまで試合ごとに入れ替えてきた森保監督だが、その意図について「準備時間も短い中、できるだけ直近の試合の感覚を生かせるようにということ」と説明した。

 久保に代わり先発起用されたのは鎌田だった。期待に応えるかのように、左シャドーの位置から積極的な動きと正確なパスで存在感を発揮。チーム4点目の連動したプレーは圧巻。その起点となるスルーパスを左サイドで通したのも鎌田だった。加えて途中出場組も光った。伊東が右サイドから得点機を次々と創出すれば、久保は約40メートルの長いスルーパスを中村に通すスーパープレーも披露。中村もまた積極性のあるシュートから、チーム5点目のゴールにつなげた。特長の異なる個性が重なり合い、攻撃のハーモニーとなった。

 誰もが手応えを口にする。「サイドで崩したり、その分、中が空いてきたり。それがうまくできている」(伊東)「ポケット(ペナルティーエリア脇)を狙う動き、自分の特長が出ている」(南野)「逆サイドに入る動きなど考える余裕がある」(三笘)「中に入れて、外に張ってといろんな自由を与えてもらってやりやすい」(久保)「役割がはっきりする。サイドに張ることで、僕は考えることが減る」(堂安)。

 当然、ポジション争いは激化している。これは「ワールドクラス」を目指す上での福音となる。鎌田は「タケも拓実君も、ほかの選手も常に所属クラブでいいプレーしています。本当にお互いに刺激し合っているし、監督としてはプラスな悩みだと思う」と話す。

 アウェーの最終予選最多の5ゴール。わずか2試合で前回の最終予選10試合で挙げた12得点にも並んだ。ただ10月に対戦するサウジアラビア、オーストラリア相手にどこまで通用するか。戦術の深化と個々の進化がさらなる成果へのカギとなる。【佐藤隆志】

 ▽MF遠藤「森保さんが監督になってW杯後、継続して同じことを積み上げながらやれているのはポジティブ。いろんな要因がこういう結果につながっている」

 ▽MF南野「この2連戦で少しのチームとしての自信っていうのはつかめた。次の2連戦がより難しい、強い相手なので、チームに帰って頑張りたい」

 ▽MF伊東「次が大事。サウジとオーストラリアをたたけば、ほぼほぼいけるんじゃないかなと思う。次に集中したい」

 ▽MF三笘「僕らW杯1回経験して、リーグもいろんなところ高いレベルでプレーしている。本当に僕らは引っ張らないといけない立場。全員が自覚していけば、より脅威になると思う」

 ▽DF町田「(課題は)相手が前に来た時に、もっと相手の連動性が上がった時に自分たちのビルドアップとかまだまだレベルアップする必要がある」