都立高島、東大附から大量10点を奪い圧倒

AI要約

第103回全国高校サッカー選手権東京予選の1次予選で都立高島が10-1で圧勝し、決勝進出が決定。

都立高島は多彩な攻撃パターンを展開し、ハットトリックを達成した田中が活躍。

東大附は苦戦し、後半には失点が重なり結果的に見劣りした。

都立高島、東大附から大量10点を奪い圧倒

 第103回全国高校サッカー選手権東京予選の1次予選は9月8日、各ブロックの2回戦58試合が行われ、決勝(9月14~16日)に進む70校が決まった。

 第33組の都立高島は東大附から大量10点を奪い、10-1で圧倒した。16日の決勝では中大附と激突する。

 4-2-3-1の都立高島は、試合のスタートからマイボールにする時間帯が圧倒的に多く、ほぼ主導権を握り続けた。サイドアタックに中央突破、ショートパスとドリブルや壁パスの組み合わせ、ロングパスによる守備の背後への進入や効果的なチェンジサイドなど、多彩な攻撃パターンをすべて出し切るような戦いぶりだった。

 前半12分、ボランチ齊藤巧真(3年)の蹴った左CKを主将のボランチ林大智(3年)がファーポストから頭で折り返し、最後は左SB田中孝幸(3年)がヘディングシュートを決めて先制。ゴールラッシュの口火を切った。

 田中は1-1の同点にされていた29分、左CKのボールを頭で合わせて2点目。これが決勝点となり、アディショナルタイムに今度は右CKからまたもやヘッドで押し込み、前半でハットトリックを完成させた。齊藤のキックをCB海野倖貴(3年)が、ニアポストから頭で後方につないだボールを押し込んだ。

 後半から左の2列目に上がって攻守に活躍した田中は、「自分はストライカーというわけではありませんが、嗅覚というか感覚というのか、何だかよく決まりますね。1回戦でもヘディングで1点取りました」と背番号9らしい働きぶりに笑顔が絶えなかった。

 このほか前半は30分に右SB金子優希、31分にトップ下の江草郁実(ともに3年)がゴールを挙げ、前半で5得点した。

 1、2年生で先発メンバーを編成した東大附は、MF佐々木勘太(2年)や武藤悠(2年)と名和川彰人(1年)の両FWがボールを預かるが、相手の出足と囲い込みの速さ、厳しいプレスに遭って連動性のある攻撃を仕掛けられなかった。サイドにボールを展開しても、クロスに合わせる形をつくれず苦戦した。

 それでも前半14分、セットプレーから見事な同点ゴールが生まれる。CB竹平瑛祐(2年)が、名和川の蹴った右CKをヘディングできれいに合わせてたたき込んだのだ。

 しかしまだフットワークが軽く足も動き、はつらつとプレーしていた時間帯までは粘り強さもあったが、だんだんと対応が遅れて失点を重ねてしまった。暑さで足をつる選手が出た後半も5点を奪われたが、相手のシュートミスも多く内容的には前半よりも見劣りした。