トウシンマカオ6連敗中の左回り克服 次は得意の右回りでG1初制覇へリーチ/セントウルS

AI要約

2番人気のトウシンマカオが、持ち前の決め脚を発揮して圧勝し、左回りの苦手を克服して重賞4勝目を挙げた。

菅原明騎手はレース前に苦戦覚悟していたが、外々を回りながらも直線で抜き去り、G1初制覇への期待が高まっている。

次は右回りの中山スプリンターズSへの出走を目指し、絶好調のトウシンマカオはさらなる飛躍が期待されている。

トウシンマカオ6連敗中の左回り克服 次は得意の右回りでG1初制覇へリーチ/セントウルS

<セントウルS>◇8日=中京◇G2◇芝1200メートル◇3歳上◇出走18頭◇1着馬にスプリンターズS優先出走権◇サマースプリントS最終戦

 2番人気のトウシンマカオ(牡5、高柳瑞)が、持ち前の決め脚を発揮して快勝した。これまで苦戦してきた左回りを克服して鮮やかに差し切り、重賞4勝目を奪取。29日中山のスプリンターズS(芝1200メートル)でのG1初制覇へリーチをかけた。

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 3歳1月クロッカスS(東京)勝利後は6連敗中だった左回りで、トウシンマカオが結果を出した。

 レースはいつものように中団やや後方から運んだ。菅原明騎手は「昨日(土曜)の中京を見てて、前で決まるレースが多かった。今日(日曜)もそう。外枠で難しい競馬になると思いました」とある程度の苦戦も覚悟していた。しかし、終始外々を回りながらも直線でエンジンがかかると1頭、また1頭と抜いていき、G1馬ママコチャを差したところがゴールだった。

 「左回りは実績がなかったですが、調教に乗って力を出せればと思っていました。直線に向いて反応してくれてしっかり脚を使ってくれました」。これまで勝った重賞は、すべて14番から外の馬番。「大きく走らせた方がいいタイプ」。今回も17番枠から見事な決め脚を発揮した。

 “鬼門”の左回りを克服した理由は、外枠以外にもある。高柳瑞師は「春の高松宮記念時から左回りのときは右側にチークを着用しています。今日も張り気味でしたが、効果はあると思っています」。陣営の対策も功を奏した。

 次は右回り中山のスプリンターズS。「右回りの方がいいのは間違いないですからね。あともう一段上がってくれれば。精神的にはどっしりして落ち着いてきたので、肉体面で上があればいいですね」と師。苦手をひとつなくし、充実期に入ってきたトウシンマカオ。得意の舞台なら相手強化もなんのその。G1奪取で実りの秋を実現したい。【明神理浩】

 ◆トウシンマカオ▽父 ビッグアーサー▽母 ユキノマーメイド(スペシャルウィーク)▽牡5▽馬主 (株)サトー▽調教師 高柳瑞樹(美浦)▽生産者 服部牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 19戦7勝▽総獲得賞金 2億9266万9000円▽主な勝ち鞍 22年、23年京阪杯(G3)、24年オーシャンS(G3)▽馬名の由来 冠名+地名