【日本ハム】柳川大晟がプロ初勝利 若き守護神が前回登板の1日西武戦のリベンジに成功

AI要約

若き守護神が、プロ初勝利を挙げた。初めてセーブ失敗した前回登板の1日西武戦のリベンジに成功。チームは3連勝で、貯金は2016年以来の「14」。

柳川は初勝利を挙げ、その裏のサヨナラ勝利をお膳立てした。柳川の先輩宮西の励ましもあり、救援失敗からの復活劇を遂げた。

新庄監督も柳川を守護神として起用することを決め、若手投手の力量を高く評価している。

【日本ハム】柳川大晟がプロ初勝利 若き守護神が前回登板の1日西武戦のリベンジに成功

<日本ハム3-2オリックス>◇6日◇エスコンフィールド

 若き守護神が、プロ初勝利を挙げた。日本ハム柳川大晟投手(21)が、同点の9回を3者凡退に抑え、その裏のサヨナラ勝利をお膳立てした。初めてセーブ失敗した前回登板の1日西武戦のリベンジに成功。5月に支配下登録を勝ち取り、8月7日のプロ初セーブ、同23日の初ホールドに続き、勝利も手にした。チームは3連勝で、貯金は2016年以来の「14」。首位ソフトバンクとのゲーム差は「8」となった。

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 お尻のポケットを記念球でふくらませ、柳川は歓喜に沸く場内を一周した。「リリーフなので、あんまり(勝利投手の)チャンスはないと思ってたので、うれしかったです」。5月に支配下登録となった高卒3年目右腕が、8月のプロ初セーブ、初ホールドに続き、初勝利を手にした。

 1点リードの9回にマウンドに上がった前回登板の1日西武戦は、先頭打者への四球から走者をため、満塁から押し出し四球で同点とされて降板。初めてセーブ機会で失敗した。この日も先頭の若月にフルカウントから粘られて12球を要したが、最後は変化球で二ゴロに仕留めた。「コントロールは安定してたので、そんなに力まずに投げ込めました」。大里を遊飛、広岡を三振で3者凡退。その裏の攻撃へ流れをつくった。

 救援失敗から中4日空いたが、「そんなに意識はせず」普段通り過ごせたのは、先輩の言葉があったからだ。39歳、通算864試合登板の宮西は、押し出し四球で悔しい登板となった柳川に「あそこでど真ん中に投げて打たれるよりは、あの場面はあの球で絶対よかったよ」と声をかけた。先輩の気遣いに救われた柳川は「うれしかった」。敗戦を背負うことなく、この日の登板に向かうことができた。

 本拠地のお立ち台は、7セーブ目を挙げた8月25日ソフトバンク戦に続いて2度目。前回「いつか打たれると思う。打たれた後頑張りたい」と話した21歳が、有言実行。この日、マイクを握り「前回のヒーローのときに打たれたあと頑張りたいと言ったので、今日しっかり抑えました~」と声高らかに胸を張った。8回に田中正、9回に柳川を送り出した新庄監督は「今日は柳川君が抑えってことは決めていた」。今後も2人を競わせる方針だが、度胸の据わった若き守護神は、勝負の9月もフル回転する。【本間翼】