領空侵犯にNHKラジオ不適切発言…サッカー中国戦を前に高まる政治的緊張【W杯アジア最終予選】

AI要約

日本と中国がサッカーW杯アジア最終予選で対戦。中国サポーターの熱気と緊張感が漂う中、日本は8大会連続のW杯出場を目指し、中国は2002年以来の出場を狙う。

日中関係が緊張する中、日本優位の対戦成績やFIFAランキングにも差があるが、政治的要因で中国代表のモチベーションが高まっている状況。

試合前の緊張感と期待が高まる中、両国の対決にはさまざまな注目が集まっている。

領空侵犯にNHKラジオ不適切発言…サッカー中国戦を前に高まる政治的緊張【W杯アジア最終予選】

◇5日 サッカーW杯アジア最終予選C組 日本―中国(埼玉スタジアム)

 8大会連続のW杯出場を狙う日本は5日午後7時35分から、2002年W杯日韓大会以来の出場を目指す中国と対戦する。舞台となる埼玉スタジアム周辺では試合開始2時間半以上前から赤いシャツを着た中国人サポーターが集結し、中国語で「中国ガンバレ」と気勢を上げた。中国から訪れたという中年男性は「今日は2―1で中国が勝つ」と息巻いた。

 8月26日には中国軍のY―9情報収集機が、長崎県の男女群島沖の領海上空を侵犯。直前にはNHKラジオの国際放送で、中国籍の40代の男性外部スタッフが沖縄県の尖閣諸島を「中国の領土」などと突如、日本政府の見解と異なる原稿にはない発言をして大きな問題になった。

 日中関係に緊張が走る中で行われる「日中戦」。対戦成績は00年以降の直近14試合では日本は8勝6分けと負けていない。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングでも日本が18位に対し、中国は87位。下馬評では日本優位は揺るがないが、政治レベルでの緊迫感が中国代表のモチベーションにつながる可能性もあるだけに油断は禁物の状況となっている。