たった創部5年目で全国ベスト8進出!?軟式から移ってきた新鋭が歩んできた文武両道、学生主体の道のり これからへ「10年、20年と続いていけばいい」<準硬式・全国大会(清瀬杯)>

AI要約

大阪成蹊大は創部5年目の若いチームとして初めての全国大会に挑んだが、準々決勝で立命館大に3対12で敗れた。

島本主将は初戦の勝利を振り返りながらも、全国大会での厳しさを感じ、新たな刺激を受けたと語った。

大阪成蹊大の野球部は軟式から準硬式に移行した経緯があり、指揮官の臼井監督が文武両道の大切さを重視している。

たった創部5年目で全国ベスト8進出!?軟式から移ってきた新鋭が歩んできた文武両道、学生主体の道のり これからへ「10年、20年と続いていけばいい」<準硬式・全国大会(清瀬杯)>

<清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会:大阪成蹊大3-12立命館大>◇2日◇準々決勝◇札幌円山球場

1日から北海道で始まっている清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会。2日、札幌円山球場では準々決勝が行われ、創部5年目の大阪成蹊大が登場。ベスト4を目指したが、同じ関西の立命館大の前に、3対12で敗れた。

初めての全国大会が終わり、「リーグ戦でやってきたことをやろうとしましたが、初めての全国で思うように力を発揮できず、難しかった」と主将・島本 健太外野手(4年=鳥羽出身)は、2日間を振り返った。

初戦の新潟大は9回サヨナラ勝ち。初めての全国舞台に臆することなく、むしろ最高の形で勝利したように見えるが、島本主将は悔しさが強かったようだ。しかし、「全国には物凄い選手もいることを知り、凄い刺激を受けました」と、準硬式の広さを肌で感じられたことは、収穫になったようだった。

そんな大阪成蹊大だが、先述した通り、2024年で創部5年目と若いチーム。もっと言えば、以前は軟式野球のチームで5年間活動しており、前身のチームを含めると10年目と、歴史は浅い。

その短さで全国にたどり着いたことは素晴らしいことだが、そもそもどうして準硬式に切り替得ようと思ったのか。その答えは、軟式時代も指導していた指揮官・臼井達矢監督が答えてくれた。

「そもそも野球部がなかったんですが、軟式ならグラウンドはありましたので、軟式野球部として発足したのが始まりです。そこで5年間活動しましたけど、当時は平日にリーグ戦を開催しており、どうしても講義を休まないといけなかった。それをどうにかしたいと思っていたところで、大学準硬式に出会ったんです。

連盟そのものが文武両道を謳っていますし、リーグ戦や全国大会も基本的に土日や長期休みに開催されます。そうしたところがあったので、大学準硬式に移り変わりました」

大学で准教授という一面も持つ臼井監督だから文武両道の大切さを訴えているところもあるが、一番は「部活動だけをやっていれば良い時代ではないと思っている」という信念があるから。いかに部活動を通じて人間的な成長に結び付け、社会へ進んでいくか。こうした理念があるから、文武両道ができる大学準硬式に切り替えてきたのだ。

だから取り組みも徹底されている。成績が思わしくない選手は、試合に起用しないし、全体でやる練習も週1回に絞っている。それ以外を自主練習にする代わりに、勉強を両立させる。またプライベートやアルバイトをやるなど、大学生のうちにしかできない時間も作るようにしてきた。