21年東京五輪代表の中村匠吾が北海道マラソンで復活優勝 練習の一環で出場の国学院大・平林清澄は予定通りにゴール

AI要約

男子は2021年東京五輪マラソン代表の中村匠吾が3年ぶりに北海道マラソンで優勝し、復活を遂げた。

女子はケニア出身のカムル・パウリン・カベケが優勝した。

平林清澄が東京世界陸上代表を目指して出場し、かつての記録を更新する可能性を秘めている。

21年東京五輪代表の中村匠吾が北海道マラソンで復活優勝 練習の一環で出場の国学院大・平林清澄は予定通りにゴール

◆北海道マラソン(25日、札幌市・大通公園発着=42・195キロ)

 来年の東京世界陸上日本代表選考レースのひとつを兼ねて行われ、男子は、2021年東京五輪マラソン代表の中村匠吾(31)=富士通=2時間15分36秒(記録は速報値)で優勝した。中村は、今回の北海道マラソンと同じ札幌で行われた東京五輪では故障の影響もあり、2時間22分23秒で62位と大苦戦した。それから3年。悔しさを味わったコースで見事な復活を遂げた。

 女子は、ケニア出身のカムル・パウリン・カベケ(29)=ルートインホテルズ=が2時間31分4秒で優勝した。

 男子では、2月の大阪マラソンで日本歴代7位の2時間6分18秒の好記録で優勝した国学院大4年の平林清澄(21)が練習の一環として出場し、2時間41分19秒で、予定通りの走りでゴールした。来年の東京世界陸上代表の男子マラソン参加標準記録(有効期間23年11月~25年5月)は2時間6分30秒で、現時点で突破している日本人選手は平林だけ。代表選考基準のひとつにジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズのシリーズ4(23年4月~25年3月)のポイントランク1位という項目があり、今年の大阪マラソンを制した平林は来年2~3月のマラソンで再び好成績を残し、代表を目指している。ランキングは指定レースの2大会の合計ポイントで決まるが、ランキングの対象になるためには少なくとも3大会に出場し、完走する必要がある。選考条件を満たすために指定大会のひとつである北海道マラソンに出場した。

 平林は今大会に向けて「二つの目的で走ります。ひとつは走り込み。もうひとつは東京世界陸上の代表を狙える条件をつくることです」と冷静に話していた。スタートから1キロ4分ペース(2時間48分47秒ペース)でレースを進め、30キロ以降にペースアップした。8月14日にも標高1530メートルの長野・蓼科高原で40キロを行っており、順調に練習を積んでいる。来年1月の第101回箱根駅伝の後、実質2度目の「勝負マラソン」で好走が期待される。