中1で200m女王→中2は100m女王→中3走り幅跳び…異例の“全国V3”ならず涙、逸材・岡林結衣が選んだ挑戦

AI要約

全日本中学陸上選手権での岡林結衣選手の成績と悔しさについて

岡林結衣選手が異なる種目での偉業に挑戦し、自己ベストに届かず悔しい思いをしたこと

岡林結衣選手が高校進学後の目標やパリ五輪での柔道選手からの感銘を述べたこと

中1で200m女王→中2は100m女王→中3走り幅跳び…異例の“全国V3”ならず涙、逸材・岡林結衣が選んだ挑戦

 全日本中学陸上選手権が20日まで、福井運動公園陸上競技場で行われた。女子走り幅跳びでは岡林結衣(高知大津・3年)が5メートル34(追い風0.2メートル)で19位。1年生で200メートル、2年生で100メートルの全国制覇を経験しており、異なる種目での“全中3連覇”という偉業を目指した逸材。この悔しさを高校でぶつける。

 ラスト3本目。助走地点に立ち、何度も胸を叩いて自らを鼓舞した岡林は、勢いある助走から思い切り踏み切った。記録は4メートル75。1、2本目の5メートル34がこの日の最高記録となり、上位8人が進出する4本目以降に進めなかった。自己ベストの5メートル90には届かず「自分のベストを出し切れなくてすごく悔しい」と言葉を振り絞った。

 1年時に200メートルで25秒13(追い風0.5メートル)で優勝。2年時には100メートルで12秒12(追い風0.8メートル)をマークして全国を制した。今年4月から始めた走り幅跳びで、異例と言える3種目制覇の偉業に挑戦した。

 主に練習場所として活動する高知農業高での指導がきっかけ。「(同校の)小松隆志先生が幅跳びを教えてくれて本当に楽しくて、新しいことに挑戦したいと思った」。4か月を経て立った全国の舞台。悔しさから試合後は涙を流した。

「練習が足りなかったのかなと、練習の大切さを学びました」。小学1年で始めた陸上競技。高校進学後については「100メートルと幅跳び、200メートルも全部頑張りたい」と挑んできた3種目すべてに意欲を燃やす。

 今夏に開催されたパリ五輪では、柔道女子52キロ級の阿部詩から刺激をもらった。五輪連覇に挑んだ女王は2回戦敗退。畳を降りると号泣したが、団体戦で再起の一本勝ちを収めた。「気持ちを切り替えて頑張っているのが素敵だなと思った」。自分も落ち込んではいられない。喜びも悔しさも全部抱えて、次のステージに進む。