【甲子園】神村学園・正林、母への感謝胸にプロ志望届出す予定「チームを勝たせられる選手に」

AI要約

神村学園・正林輝大外野手のラストカレンダーが描かれる。

最後の夏、甲子園での悔しさと将来への決意が語られる。

母親への感謝と家族の困難を乗り越えた絆が描かれる。

<ラストカレンダー~夏の終わり~神村学園・正林輝大外野手(3年)>

 <全国高校野球選手権:関東第一2-1神村学園>◇21日◇準決勝

 「夢のところから、日本一を目指す場所に変わってやってきた」という甲子園。高校通算19本塁打のプロ注目スラッガー最後の夏は、9回先頭打者で二ゴロに終わった。「次の打者につなげていけたら」と打席に入った。アウトギリギリのタイミングだったが、ヘッドスライディングも実らなかった。終了の瞬間は「死に物狂いでやったキツい時が頭に浮かんだ」。取材中も悔し涙があふれた。

 だが、この経験は次のステージに生かす。プロ志望届について「出します」と即答。「チームを勝たせられる選手になりたい」と夢をはせた。

 母美和子さん(52)には感謝しかない。「どんな時も遠くまで駆けつけてくれて一番サポートしてくれた。感謝しかありません」。5月下旬、正林は「傷が思ったよりひどくて熱が出て、細菌が感染してしまって40度超えの熱が出てた」という自打球のけがで佐賀の実家に戻ったことがある。そして今度は美和子さんが、くも膜下出血で倒れる大変な時期が続いた。だが、多くの支えもあって、家族で試練を乗り越えた。美和子さんは息子の帰郷には「『お疲れさん』かな。やっぱり。それと『ありがとう』ですね」と伝えるつもり。正林も感謝を胸に将来を切り開いて行く。【菊川光一】