【ソフトバンク】モイネロ早期降板に見えたブレない〝見切り戦術〟 快走Vロードに死角なし

AI要約

ソフトバンクは楽天に0-3で敗れ、零封負けを喫した。モイネロ投手は5回3失点で黒星となり、18度のクオリティースタート記録を終わらせた。

チームは後半戦15勝7敗で首位を快走し、先発投手の早めの見切りを行う采配が功を奏している。

優勝マジックは23で、4年ぶりの覇権奪回に向けてチームはVロードを快走している。

【ソフトバンク】モイネロ早期降板に見えたブレない〝見切り戦術〟 快走Vロードに死角なし

 パ首位のソフトバンクは20日の楽天戦(楽天モバイル)に0―3で敗れ、今季9度目の零封負けを喫した。2桁勝利に王手をかけていたリバン・モイネロ投手(28)が5回3失点で、5試合ぶりの黒星となる4敗目。2回にフランコに7号先制2ランを被弾し、4回にも連続長打を浴びて手痛い追加点を献上した。

 リーグ唯一の防御率1点台を誇る左腕が5回でマウンドを降りた。戦前の時点で今季19試合中18度のクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)をマークしていたが、4月20日のオリックス戦以来となるQS失敗。降板後は「思うような投球ができなかった。でも、こういう日もある。気持ちを切り替えて次の登板でいい投球ができるように調整したい」と淡々と前を向いた。

 チームにとっても久々の完敗だった。それでも後半戦は15勝7敗。疲労が蓄積する真夏のペナントレースも、首位快走の勢いが止まらない。

 裏側には采配に強さの秘密がある。後半戦に入って首脳陣は本調子ではない先発投手を引っ張らず、早めに見切りをつける采配を徹底している。実績や直近のパフォーマンスなどに一切左右されず、例外なく断行。エース・有原を3回でスパッと諦めた試合もあった。この日も、その徹底ぶりがうかがえた。

 チーム内では後半戦の安定感ある戦いの大きな要因として「先発投手の見切りの早さ」を挙げる声が多い。優勝マジックは「23」。4年ぶりの覇権奪回へ、Vロードを快走する鷹に死角は見当たらない。