甲子園で話題「野球部員なのに…なぜダンスがこんなにうまい?」滋賀学園の応援団長に直撃「マキヒカさん、ほんとおもしろい」「夜な夜な練習」

AI要約

滋賀学園が15年ぶりに夏の甲子園出場し、オリジナリティ溢れるダンス応援で注目を集めている。

ジャズやゲーム音楽をチャンステーマに取り入れるなど、学校の特色を生かした選曲が話題となっている。

そのダンス応援は地元の子どもたちにも影響を与え、人気を広げている。

甲子園で話題「野球部員なのに…なぜダンスがこんなにうまい?」滋賀学園の応援団長に直撃「マキヒカさん、ほんとおもしろい」「夜な夜な練習」

 15年ぶり2回目となる夏の甲子園出場で、応援席を大いに沸かせているのが滋賀学園だ。オリジナリティのある応援曲に合わせて踊る野球部のダンスが話題沸騰中で、ベスト8進出でますます磨きがかかっている。

 筆者は2017年のセンバツで初めて同校のダンス応援を見たが、まずそのキレに驚いた。メガホンを回し、左右に動きながら応援する野球部はよく見かける。だが滋賀学園は曲ごとに振り付けの違う凝ったダンスで、一糸乱れぬ動きとリズム感の良さに感心すると同時に、「これは相当練習したんだろうな……」と並々ならぬ努力がうかがえた。

 今回特に話題になったのが、チャンステーマの『A列車で行こう』と『メガロバニア』。『A列車で行こう』はジャズのスタンダードナンバーとして知られる名曲だが、この曲を選んだのはジャズオーケストラ部顧問の北川和哉氏。地元の東近江市がジャズに力を入れており、ジャズイベントなどを開催していることから、同校も滋賀県唯一のジャズオーケストラ部として2020年より吹奏楽部をジャズオーケストラ部にリニューアルしたという。

「ジャズオーケストラ部ということもあり、ジャズの曲をチャンステーマに使いたいと、『A列車で行こう』を選びました」(北川氏)

 もう一つの『メガロバニア』は、『UNDERTALE』(アンダーテール)というゲームの楽曲。同校には、将来デジタルクリエイターを目指すための「メディアコミュニケーション探究」というコースがあり、ゲーム開発や動画制作など幅広いスキルを学べることから、「本校らしい特色を出せたら」(北川氏)とこの曲を選んだという。戦闘シーンの曲らしく、闘争心に火をつけるようなメロディラインと速めのテンポが、野球部のダンスにもぴったりハマったといえるだろう。

『A列車で行こう』の振り付けは、汽車がシュッシュッポッポッと走る様子を再現。ジャジーな演奏にキレのあるダンスという楽しい応援風景は、スタンドで観戦している地元の少年野球チームの子どもたちにすぐさま伝播。皆いっせいに野球部のマネをして踊り出し、「このようにして人気の応援は広まっていくのだなあ……」と、肌で感じた。現在多くの学校が取り入れている、『サンバ・デ・ジャネイロ』に「アゲアゲホイホイ」というコールをつけた応援も、10年ほど前に報徳学園が考案し、球場で披露するやいなや、「真っ先に子どもたちがマネをして広がっていった」と、今回報徳学園野球部OBに聞いたこともあり、滋賀学園のダンス応援にも同じことを感じたのだ。