【フィギュア】坂本花織、ミラノ五輪に言及「集大成の場…次の次はない」 現時点の見通し明かす

AI要約

坂本花織がヴァレーゼでの強化合宿を通じてミラノ・コルティナダンベッツォオリンピックに向けて力を込める。

加齢による心身の変化を感じつつも、ミラノ五輪に向けて全力で取り組む決意を示す。

五輪への意気込みと共に、次の世界選手権でも「次につながるように」4連覇に挑む意向を表明。

 【ヴァレーゼ(イタリア)15日=藤塚大輔】日本スケート連盟主催の強化合宿がイタリア北部のヴァレーゼで公開された。世界選手権3連覇中の坂本花織(24=シスメックス)は、26年に同国で開催されるミラノ・コルティナダンベッツォオリンピック(五輪)へ「自分自身にとって集大成の場になる」と力を込めた。

 五輪へは2大会連続出場中で、22年北京大会では銅メダルを獲得。同年から世界選手権で3連覇を収め、長年に渡ってフィギュア界をけん引している。ただ、今年4月に24歳を迎えた世界女王は、加齢による心身の変化も実感。「体力的には限界がきている。世間一般としてはまだまだ若いほうで、20代半ばならいけるでしょ、と思われるかもしれませんが、13歳くらいから世界の舞台に出始めたことを踏まえると、自分の衰えが目に見えてきている」と打ち明けた。

 2030年にはフランス・アルプス地方で五輪が開催されるが「次の次(30年冬季五輪)はないかなと思っている。次の4年を考えると、今に集中できずにおろそかになってしまう。(五輪ではミラノが)ラストと考えたいと思います」と言葉を選びながら、自身のキャリアに言及した。

 今後の見通しを示しつつも、ミラノ五輪へ全力で突き進む姿勢は変わらない。この日は五輪期間中に練習拠点となる地で滑りを確かめ「落ち着いた雰囲気の中にリンクがあって、すごく良い環境だと思いました」と好感触。今季はショートプログラム(SP)で初めてタンゴの楽曲にも挑み「しっかり積み重ねて、五輪シーズンは思うがままに滑れたら」と思い描く。

 4連覇がかかる来年3月の世界選手権(米ボストン)も、五輪を見据えた上での一戦とにらんでいる。「優勝を狙っているんですけど、あくまで通過点として見ている。この2年(今季と来季)はセットで考えようと思っているので、4(連覇)とは言わずに、『次につながるように』という言い方をずっとしています」。今季も自分なりの速度で突っ走る。