[Balcom BMW CUP]トップ昇格の広島ユース203cmDF木吹翔太は圧倒的な動きと課題と。恩返し、“変わる”ためにも一歩一歩

AI要約

サンフレッチェ広島ユースは11日、広島国際ユースサッカーで広島県選抜U-18に4-0で勝利し、大会を2位で終えた。

木吹翔太主将の活躍やU-17代表戦でのプレー、トップチーム昇格への意気込み、そして過去の経験などについて語られた。

ユース生活の半年間を活かして成長し、プレミアリーグWESTでの逆転優勝を目指す広島ユースの決意が語られた。

[Balcom BMW CUP]トップ昇格の広島ユース203cmDF木吹翔太は圧倒的な動きと課題と。恩返し、“変わる”ためにも一歩一歩

[8.11 Balcom BMW CUP第3節 広島県高校選抜U-18 0-4 広島ユース U-17 サンフレッチェビレッジ広島第一球技場]

 サンフレッチェ広島ユースは11日、「HiFA 平和祈念 2024 Balcom BMW CUP 広島国際ユースサッカー」最終節で広島県高校選抜U-18と対戦。4-0で勝ち、4チーム中2位で大会を終えた。

 広島県選抜戦は0-0の後半6分に右SH大上免嵐(3年)が縦突破してクロス。これをMF井上証(3年)が頭で合わせて先制する。さらに19分には中盤右サイドでの奪い返しからDF木吹翔太主将(3年)が持ち上がって絶妙なスルーパス。これで井上証が抜け出し、右足シュートを決めた。

 この後もMF橋本日向(3年)が相手ボールを2度追いするなど緩めず、DF小谷楓河(3年)、DF林詢大(2年)、木吹の3バックを中心に無失点。またMF桝谷歩希(3年)らがボールを正確に運び、MF廣重壮真(3年)とFW宗田椛生(2年)が加点した。4-0で快勝し、今大会初勝利。木吹は「(ここまで2連敗で相手が)広島県選抜っていうのもあって、みんな気合入ってましたし、 4-0で勝ったことが良かった」と微笑んだ。

 トップチーム昇格を決めている木吹は、U-17日本代表戦と広島県選抜戦でフル出場した。U-17代表戦は相手のプレッシャーをいなしながらドリブルで前進。「ユースの中でやる時は、やっぱ自分が一番と思われるぐらいやんないと。やっぱプロ昇格してる立場なんで、それぐらいしないと」という木吹は一発で局面を変えるキックや203cmの高さを活かしたヘッド、インターセプトなど年代別日本代表を圧倒するような動きを見せていたが、相手の決勝点に繋がるミスもあった。

 チームもチャンスを活かせずに敗戦。木吹は「ああいうのをなくさないと、やっぱこれからの試合、公式戦とかか勝てないと思いますし、プロでやっていく中でもああいうミスしたら、その一つのミスでやっぱ使われなくなったりとかしちゃうと思うので、ああいうのをなくせていけたら」と引き締めていた。

 203cm、90kgの超大型DFはこの夏、継続してトップチームに帯同。「まずは頭止めないっていうか。トップ行ったらボランチとかすること多いんですけど、その時にやっぱスピードとか速いんで、もっと判断のところを速くしたりとか、攻撃はまだやれるんですけど、守備の時とか、体ぶつけられたら負けちゃったりとかあるんで、そういうとこをもう少し良くしていかないといけない」。同期のトップ昇格組であり、すでにJ1で活躍するMF中島洋太朗(3年)、FW井上愛簾(3年)は刺激に。「(彼らの活躍を)悔しいと思うだけじゃなくて、変わんないといけない」と意気込んでいる。

 石川県出身で、中学時代は静岡のJFAアカデミー福島U-18に所属。年上の世代の日本代表にも招集されていた逸材MFは、広島ユースへ進んでから2年目が「FWやってたんですけど、全然試合も出れなくて、代表にも行けなくて、正直焦ってる自分がいて。ワールドカップ目指してやってたんですけど、そこは入れなくて本当悔しかった」という。

 それでも、ちょうど1年前のBalcom BMW CUP時期に沢田謙太郎育成部部長の勧めもあってCBに挑戦。「(ポジション転向で)自分の良さが出てきたんで、苦しい時でも支えてくれた(監督の)野田(知)さんとかもそうですけど、ずっと僕のことを見てくれてて、ずっと期待してくれたところが自分にとっても心の支えになったんで、上手く乗り越えれた」。残り半年のユース生活、その先の成長、活躍で恩返しすることを目指している。

「ここから、ユースの生活残り半年しかないんで、半年って短いんで。来年1年目から活躍するためにはまだまだ足りないと思うんで、この半年の中で自分にベクトル向けて一つ一つ急には上手くなんないと思いますし、少しずつやっていくしかないと思うので、そこで成長していけたら」。現在2位のプレミアリーグWESTも逆転優勝、ファイナル制覇が目標。「この夏で、チーム全体でもっと成長して、プレミア後期始まった時にはもっと成長した広島ユースを見せれるようにしていきたい」。胸に抱いている悔しさも力に、一つ一つ。個人、チームも成長の夏にする。